2015 Fiscal Year Annual Research Report
海外専門家団体との共同開発・共同実施によるグローバルなFDプログラムの開発と実践
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26245081
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
川島 啓二 九州大学, 学内共同利用施設等, 教授 (50224770)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 浩章 大阪大学, 学内共同利用施設等, 准教授 (10346695)
沖 裕貴 立命館大学, 公私立大学の部局等, 教授 (50290226)
加藤 かおり 新潟大学, 学内共同利用施設等, 准教授 (80323997)
佐藤 万知 広島大学, 学内共同利用施設等, 准教授 (10534901)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 大学教員能力開発 / FD |
Outline of Annual Research Achievements |
・主要なFDの海外専門家団体(英国のSEDA、米国のPOD、カナダのSLTHEの3団体)が、自らの専門職能の能力証明やその専門職能開発プログラム設計の基準として開発している専門職能基準等について、資料情報を収集し、翻訳して参考資料を作成した。特に、SEDAについて、そうした基準に基づき企画実施された主に経験のある団体会員の能力向上を目的とする年次セミナー(11月実施のSEDA Conference)に参加し、実際のプログラム内容や運営、参加者状況について調査を行った。 ・FDの専門職開発プログラムのフォーマル化に関して先進的な英国においてFD専門家の主要な活動となっている「大学教師の教育職能開発プログラムの認証活動」をベンチマークに、日本における主要なプログラムの事例について、プログラム実施の実効性の観点から、プログラムの内容のほか大学組織の位置づけやサポート体制との関係などについて訪問調査(面接ヒアリング調査)を行った。その成果の一部を、大学教育学会ラウンドテーブルにおいて発表した。 ・本科研で開発するFDer養成講座の中に専門職倫理や価値観を共有する内容の活動を組み込むため,FDerの専門職倫理等について検討した。①FD担当者が共有すべき倫理や価値観を検討した。②専門職の育成教育プログラムにおいて,価値観や倫理などがどのように組み込まれているのかを,医学教育や看護学などを参考にして分析した。③FD担当者間での価値観共有方法については,海外FD担当者団体の事例から考察する予定。 ・米国の大学におけるカリキュラムの編成や実施に携わる専門家(ミドルレベルのFDer)の職務及びその職務を遂行するにあたって必要とされる専門性、その専門性の養成過程について調査した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
大学教育を取り巻く環境の変化は、ディシプリンに基づく大学教育の先験的正当性をも問い直す状況になってきている。その中で、大学教育改善のアプローチはFDの進展やFDerの養成のみで達せられるものではなく、よりトータルな視点が求められるようになってきており、本科研の活動もそのような条件を踏まえ、柔軟に対応していく必要があり、課題が複雑化してきた。また、昨年3月に研究代表者が手術入院し、その後半年ほど体調が芳しくなく、研究のリーダーシップを十全にとることが出来なかった。
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Strategy for Future Research Activity |
ICEDとの連携の強化を図る一方で、状況の大きな変化を受けた新しいFD像の構築を目指し、大学教育改革の最先端に貢献する方針で臨む。年度早々に各チームのメンバーで研究の進捗状況を点検する。
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Research Products
(3 results)