2017 Fiscal Year Annual Research Report
Research of Higgs mechanism and search for New Physics using the 3rd generation quakrs
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26247038
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Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
花垣 和則 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 教授 (40448072)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
波場 直之 島根大学, 総合理工学研究科, 教授 (00293803)
山中 卓 大阪大学, 理学研究科, 教授 (20243157)
濱口 幸一 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 准教授 (80431899)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ヒッグス / 第3世代 / 湯川結合 / ピクセル検出器 / LHC |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,世界最高エネルギーを誇る陽子・陽子衝突実験LHCにて,第3世代クォークをプローブとしてヒッグス機構の全貌を解明することと,素粒子標準模型の枠外の現象を探索することである。ATLAS実験に参画し,ヒッグス粒子と第3世代クォークとの結合の直接検証が大きな目標であったが,今年度,その証拠を発見するにいたった。WおよびZ粒子を伴って生成されたヒッグス粒子がボトムクォーク対に崩壊する事象を4σ近い有意度で発見した。クォークの湯川結合を世界で初めて直接検証する,極めて意義深い成果である。並行して,トップクォーク対を伴いヒッグス粒子が生成される事象の探索も実施している。ヒッグス粒子の終状態として光子対を利用するもので,系統誤差の少ない,クリーンな観測を目指している。まだ発見には至っていないが,今後,データ量を増やした解析でこのチャンネル単独でもトップクォークの湯川結合を直接検証できる可能性がある。
ヒッグス機構の全貌解明には,ヒッグス場のポテンシャルの形の理解が不可欠である。そのためには,ヒッグス粒子の自己結合定数を測定しなければならないが,現行のLHC/ATLAS実験では,その観測は難しい。そこで,将来のコライダー実験で事故結合定数を測定することを目指して,新たなピクセル検出器の開発も行っている。実機で使用を予定しているピクセルの大きさにまで微細化したピクセルセンサーの試作品を開発製造し,また,信号読み出しのための電子回路基板およびデータ収集システムの整備を行った。今後,センサー試作品の評価を進めて,もし問題がなければ,実機用のセンサーの概念設計を終えることができる段階に到達した。
標準模型の枠外の現象の探索を行うための新たな手法についても,実験家と理論家との共同で新たな手法を模索,研究した。特に,ヒッグス粒子が2つ生成される事象について新たな可能性を議論した。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(16 results)