2017 Fiscal Year Annual Research Report
Regulation of photosynthesis under variable light
Project/Area Number |
26251033
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Research Institution | National Institute for Basic Biology |
Principal Investigator |
皆川 純 基礎生物学研究所, 環境光生物学研究部門, 教授 (80280725)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
得津 隆太郎 基礎生物学研究所, 環境光生物学研究部門, 助教 (60613940)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 光合成 |
Outline of Annual Research Achievements |
フォトトロピンからLHCSR3遺伝子発現までの青色光シグナル伝達因子を調べるため、フォトトロピン欠失変異株を利用し、まず強光耐性を回復する抑圧変異株を複数取得した。得られた抑圧変異株には、CUL4型E3ユビキチンリガーゼのサブユニット変異株ddb1およびdet1が含まれていた。さらに得られた抑圧変異株の解析を進め、DDB1、DET1、CUL4が互いに複合体を形成していること、これらの抑圧変異株では、LHCSR3タンパク質ばかりでなく、qEクエンチングを引き起こすもうひとつの重要タンパク質であるLHCSR1タンパク質の遺伝子合成も誘導され大きなNPQを実現することなどを明らかにした。これにより、青色光からのシグナルはフォトトロピンによって受容されたのち、E3ユビキチンリガーゼであるCUL4-DDB1-DET1複合体を経てLHCSR1遺伝子やLHCSR3遺伝子の合成をもたらすことが明らかになった。藻類が強すぎる光から身を守るしくみの根幹部分としてCUL4-DDB-DET1が同定されたが、これらの遺伝子セットは陸上植物では芽生え時などの発生段階で重要な役割を果たすことが知られておりし、また、ヒトなどの動物においても保存されており、失われるとがん化を引き起こすなど細胞分化、発生等で重要である。今回、CUL4-DDB1DET1は藻類において動物とも陸上植物とも異なる役割を果たしていることが初めて明らかとなったが、藻類は植物が進化し多様化していくなかで最も古く分岐したと言われていりことから、動物・植物が分かれる以前の「祖先真核生物」がもともとCUL4-DDB1DET1を備えていたと考えられる。
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Research Progress Status |
平成29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(10 results)