2016 Fiscal Year Annual Research Report
Practical study for control of bovine piroplasmosis in Sri Lanka
Project/Area Number |
26257417
|
Research Institution | Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine |
Principal Investigator |
横山 直明 帯広畜産大学, 原虫病研究センター, 教授 (80301802)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | ピロプラズマ / バベシア / タイレリア / スリランカ / 治療薬 / ワクチン |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度では、以下の研究成果を得た。 1)牛バベシア(Babesia ovata)の起原や疫学的分布について、総論としてとりまとめた。また、スリランカ、タイ、ベトナムに分布する牛バベシア(Babesia bovis)の遺伝子多型を明らかにした。さらに、スリランカ国の牛ピロプラズマ病(Babesia及びTheileria)発生の季節変動について明らかにした。 2)牛バベシア(Babesia divergens)の試験管内の薬剤スクリーニング系を確立し、また牛ピロプラズマ病(Babesia及びTheileria)に対する治療薬候補(Clofazimine、Dipyridamole)あるいは薬剤表的分子(Methionine aminopeptidase)を同定した。 3)牛バベシア(Babesia bovis)の試験管内の赤血球侵入評価系を確立し、さらに牛バベシア病に対するワクチン候補抗原(Profilin抗原、Methionine aminopeptidase抗原)を同定した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
スリランカ国を含めて世界の疫学調査を実施し、牛ピロプラズマの遺伝子多型や進化を明らかにできたこと、スリランカ国の牛ピロプラズマ病発生の季節動態を明らかにできたこと、牛ピロプラズマ病に対する治療薬やワクチンの候補を同定できたことから、スリランカ国で実装するための制圧戦略の学術基盤が構築できた。当初の計画以上に進展している。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成29年度では、牛ピロプラズマの媒介マダニの同定と、そのマダニの吸血活性に適したマダニ駆除プログラムを策定する。さらに、牛を用いた感染実験を実施し、ワクチン候補分子や治療薬候補の効果について予備的に検証し、スリランカ国で実装できる制圧戦略を取りまとめる。
|