2016 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト型核内受容体導入ミジンコを用いた化学物質影響評価法の確立
Project/Area Number |
26281027
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
渡辺 肇 大阪大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (80212322)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ミジンコ / ゲノム編集 / エストロゲン / エストロゲン受容体 / バイオアッセイ / レポーター遺伝子 |
Outline of Annual Research Achievements |
地球環境への関心が急速に高まりつつある中で、社会活動にともない放出された化学物質の環境への負荷を的確に評価することは火急の課題である。特に人を含めて生態系を構成する生物に対する影響を評価するためには、単なる環境中の化学物質の分析・定量ではなく、生物を利用した簡便かつ的確に評価するための手法の開発が重要である。 そこで本研究では、環境指標生物およびヒトにおける化学物質の影響を、簡便かつ的確に評価するシステムの構築を目的とした。このためにミジンコ(Daphnia magna)を対象として、遺伝子工学的手法によりヒト型核内受容体遺伝子の1つであるエストロゲン受容体とその応答システムを組み込んだin vivoレポーター系を作製した。このエストロゲン応答システムを組み込んだトランスジェニックミジンコは、水中のエストロゲンの濃度依存的にレポーター遺伝子である緑色蛍光タンパク質を発現することが、蛍光顕微鏡を用いて確認できた。低用量で作用する化学物質の多くは核内受容体を介して作用することが知られていることから、ヒト型核内受容体をミジンコ内で機能させ、蛍光タンパク質をレポーターとしてその応答を検出することとした。これにより、化学物質の環境指標生物への影響評価と同時にヒトへの影響評価の基礎的な情報の取得を目指した。この手法は化学物質の前処理も不要でリアルタイムのモニタリングが可能なため、簡便かつ迅速なバイオアッセイ系となるのみならず、内在性のホルモン系がミジンコとヒトで異なることから高い SN 比での化学物質影響評価期待できる。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(15 results)