2015 Fiscal Year Annual Research Report
地質地下水統合型地下環境情報システムの構築とそれを活用した地下水の最適管理
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26281065
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Research Institution | Center for Environmental Science in Saitama |
Principal Investigator |
八戸 昭一 埼玉県環境科学国際センター, 土壌・地下水・地盤担当, 主任研究員 (70415397)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柿本 貴志 埼玉県環境科学国際センター, 水環境担当, 主任 (00462747)
濱元 栄起 埼玉県環境科学国際センター, その他部局等, 専門研究員 (40511978)
白石 英孝 埼玉県環境科学国際センター, 研究推進室, 副室長 (60415396)
石山 高 埼玉県環境科学国際センター, 土壌・地下水・地盤担当, 専門研究員 (80297621)
原 政之 埼玉県環境科学国際センター, 温暖化対策担当, 主任 (90399569)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 地盤沈下 / 地下水 / ヒ素 / 地盤データベース |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、地盤沈下が進行する地域を具体的に把握すことを目的として、平成18年から23年まで運用された「だいち1号」の合成開口レーダにより得られたデータを使用して差分干渉処理を実施し、以下の事が判明した。春日部市から越谷市かけての地域では、平均地盤変動速度が10mm/yearを超える沈下集中域が存在し、その分布は最終氷期極相期において開析された埋没谷の分布と概ね一致することが判明した。この沈下傾向を示す領域は帯状に蛇行した平面的な分布範囲を示しており、標高-30~-50mの深度に位置する地層が当該地域における地盤沈下に影響していることが示唆された。なお、これらの沈下傾向を示す地域は、平成27年9月に発生した関東・東北豪雨や平成25年10月に発生した26号台風により冠水被害を発生した地点と一致していた。このことから、本解析結果は今後の浸水被害軽減に向けた貴重な基礎資料となることが期待された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は、国際会議において研究成果を公表し、さらにその内容を基に国際誌へ投稿した。この他、埼玉県内約60地点の地下水について各種の水質分析を実施した。これらのことから現在までの進捗状況はおおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、衛星データの解析を中心に検討を進める予定である。さらに、現段階までの研究成果については、学会誌への投稿も含めて成果の公表を検討する。
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Causes of Carryover |
今年度は予定していた国際会議への参加を取り止めたことから旅費の実支出額に残金が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度は、研究を遂行する上で最重要課題となっている衛星データ解析システムの購入について、今年度から繰り越した研究費を併せて検討する。
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Research Products
(3 results)