2018 Fiscal Year Annual Research Report
地質地下水統合型地下環境情報システムの構築とそれを活用した地下水の最適管理
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26281065
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Research Institution | Center for Environmental Science in Saitama |
Principal Investigator |
八戸 昭一 埼玉県環境科学国際センター, 土壌・地下水・地盤担当, 担当部長 (70415397)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柿本 貴志 埼玉県環境科学国際センター, 土壌・地下水・地盤担当, 専門研究員 (00462747)
濱元 栄起 埼玉県環境科学国際センター, 土壌・地下水・地盤担当, 専門研究員 (40511978)
白石 英孝 埼玉県環境科学国際センター, 土壌・地下水・地盤担当, 専門研究員 (60415396)
石山 高 埼玉県環境科学国際センター, 土壌・地下水・地盤担当, 担当部長 (80297621)
原 政之 埼玉県環境科学国際センター, 温暖化対策担当, 主任 (90399569)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ボーリングデータ / 地下構造 / 帯水層 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、これまで研究を進めるにあたり収集してきた情報をとりまとめた書籍「埼玉県地質地盤資料集(総頁数1072ページ)」を刊行するとともに、ウェブGISを拡充した。また、荒川低地周辺のボーリングデータを使用して、荒川低地地下立体模型を作成した。以下にそれぞれの概要を詳述する。まず、本資料集では埼玉県内約6,000カ所のボーリング柱状図、さらに県内各地620地点のpH(水素イオン濃度指数)・電気伝導度・酸化還元電位・鉄濃度・マンガン濃度などの基本的な地下水質データをとりまとめた。ボーリング柱状図は、深度毎の土質(地層)の状態や硬さの情報などが記述されており、帯水層となり得る地層の位置が分かり易く表示されている。資料集は、大学を始めとする研究機関や公立図書館など約300カ所の施設へ無償配布した。また、資料集にとりまとめた約6,000カ所のボーリング柱状図は、より更に詳しい情報が記述されている標準様式の柱状図に加工し、当センターで運用するウェブGIS「Atlas Eco Saitama(https://cessgis.maps.arcgis.com/home/index.html)」でダウンロード可能とした。各公共機関が個別に保管していたボーリングデータを一括管理することで、帯水層に代表される地下構造を三次元的に推定するなど、より高度な解析が可能となった。また、専門知識を持たない一般の方への成果還元として、荒川低地の地下立体模型を作成した。模型では、荒川低地の地下には氷河期に作られた谷が埋まっており、模型では東京湾へ向かって連続的に深くなっていく様子や、埋められている谷は一様でなく、溝状に連なる深い部分やテーブル状の浅い部分があることなどが表現されている。また、谷底に堆積している砂礫質の地層は、地下水を豊富に含むことから、専門家による地下水汚染調査にも役立つ情報となる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究代表者の家族の都合により研究の遂行が遅れることとなった。
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Strategy for Future Research Activity |
今後はこれまでの研究成果をとりまとめ、論文執筆などを進める。
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Causes of Carryover |
本研究の遂行にかかるほとんどの費用は平成30年度までに使用することができた。しかしながら研究代表者の家族の都合により当初予定よりも研究時間を費やすことができなくなった。そのため、研究計画を変更し、終了年度を一年延長することとした。翌年度請求の研究費はこれまでの研究成果の取りまとめのために使用する。
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Research Products
(4 results)