2015 Fiscal Year Annual Research Report
電気自動車による物流とエネルギーの統合管理システムの開発
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26282084
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
森田 浩 大阪大学, 情報科学研究科, 教授 (60210176)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 啓介 青山学院大学, 理工学部, 助教 (90646457)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | エネルギー効率化 / 数理工学 / システム工学 |
Outline of Annual Research Achievements |
電気自動車が活用される状況として物流配送分野や観光業、公共交通機関などを想定した情報収集を行った。これまでにも多くの研究が行われている配送計画では、電気自動車の得失を組み入れた経路探索問題をいくつかの状況設定のもとでモデル化を行い、観光経路設定やコミュニティバスの経路設定などへの応用の可能性について検討した。比較的狭い範囲で小型のバスで運行されるコミュニティ交通は環境にも優しい電気自動車の導入が期待されている。住民の需要に応えつつ、電気自動車の制約の中で適切な運行経路を決めることが望まれている。メーカの実務担当者との関係が構築され、そのモデル化と実用可能性に関する意見交換や情報集が可能となった。
電気自動車による経路探索問題の数理的な解析に関する研究においては、配送計画問題の最適化問題によるモデル化とその効率的解法の開発に取り組んだ。標高差のある地形における走行にかかるエネルギー消費量の算定とそれに伴う走行可能性の評価を行い、電気自動車やプラグインハイブリッド車などの走行経路探索モデルを提案した。列生成法とその拡張により、実用的な計算時間で求解できるアルゴリズムを提案したが、大規模な問題に対して適用するには、アルゴリズムのさらなる高速化が必要となる。さらに、ガソリン車と電気自動車を組み合わせることで、走行距離のデメリットを解消し、総合的にエネルギー効率のもっともよい経路を求めるモデルを提案した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
経路計画において電気自動車の活用される場面や状況を想定したいくつかのモデル化ができ、その有効性を検証することができている。今後、より実用的な場面に適用するための基盤を作っていけるであろう。
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Strategy for Future Research Activity |
不確実性に対して要求されることは、配送、公共交通などの適用場面によって異なることが想定される。現場で求められていることをしっかりと把握し、不確実性に対して頑健なシステム構成とその運用方策について検討していく。
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Causes of Carryover |
外国人研究者らとの意見交換による情報収集を予定してのが、次年度に延期となったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
7月に来日する外国人研究者による講演会に使用する計画である。
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Research Products
(3 results)