2014 Fiscal Year Annual Research Report
片手駆動による直進走行が可能なスポーツ競技用車椅子の開発と実用化
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26282175
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| Research Institution | Nagaoka University of Technology |
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Principal Investigator |
塩野谷 明 長岡技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (50187332)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
和 史朗 北翔大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (00433467)
竹田 唯史 北翔大学, 公私立大学の部局等, 教授 (10320574)
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| Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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| Keywords | スポーツ競技用車椅子 / 片手駆動 / 直進走行 / 車椅子用トレッドミル / エネルギー代謝 / 駆動トルク |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、片手駆動による直進走行が可能でかつ片手・両手切り替え駆動が可能なスポーツ競技用車椅子の開発と評価を行い、実用化に至る条件を見出すものである。そのため、本申請研究では実際の車椅子の開発特に駆動力伝達機構の開発が重要となる。当該研究年度を含めた2年間は、これまでの開発コンセプトの確認と、車椅子の片側に同側車輪駆動用と反対側車輪駆動用の2つのハンドリムを装着し、片手による左右車輪駆動を可能とする機構の開発を目指すとともに、反対側車輪への駆動力伝達用ユニバーサルジョイントに等速油圧ボールジョイントを組み合わせ、車椅子のキャンバ角に対応して、伝達軸に角度を作り、駆動力を反対側駆動車輪に伝達させる改良型の機構開発を行うものである。開発コンセプトについては、片手による直進走行から、その妥当性を再確認した。また伝達軸については、提供された軸の数値計算とともに、トライアンドエラーで最適化を行った。しかし、実用化を目指す上での適正値の同定、軸の耐久性の問題解決には至らなかった。また等速ボールジョイントについて、当該研究期間中に伝達軸への適用がむずかしいとの危惧から、伝達軸機構の見直し（伝達ギア（ジョイントギア）の使用）の検討とそれに伴う車椅子全体の再設計を当該年度後半は優先的に行った。一方、当初研究3年目に実施予定であった競技用車椅子のマン・マシン系を考慮した評価方法として、車椅子用トレッドミルの開発を行った。これまでは筋電図を用いて車椅子実走時の駆動性評価をヒト系の観点から行ってきたが、本トレッドミルにより、ヒト系ではエネルギー代謝の観点からの評価、またマシン系では駆動トルク等の計測が可能となり、今後、マン・マシン・インターフェースとしての応用が期待できる。本研究成果については、日本機械学会スポーツ＆ヒューマンダイナミクス2014の講演論文集に掲載されている。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当該年度の研究実績にもあげたとおり、伝達軸については実用化を目指す上での適正値を同定するには至っていないこと、また従来からの問題である駆動力伝達軸の耐久性についても解決に至っていないこと、等速ボールジョイントを組み合わせたユニバーサルジョイントについては、本研究期間のなかで伝達軸への適用がむずかしいとの危惧から、伝達軸機構の見直しと再設計による機構開発の遅延のあったことが理由である。しかし、当該研究開始時において片手駆動による直進走行は確認されているため、そのコンセプトの変更は一切行わない。また当初、研究3年目に実施予定であった競技用車椅子の評価とマン・マシン系を考慮した評価方法の開発として、車椅子用トレッドミルの開発を行ったことで、当該研究期間のスケジュール調整から研究進捗の遅延を最小限に止めている。
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| Strategy for Future Research Activity |
現在までの達成度にもあげたとおり、当該研究は研究開始時点で提案コンセプトに基いた片手駆動による直進走行を達成しているため、そのコンセプトの変更は必要ない。しかし、実用化を目指す上での伝達軸の種々の適正値、軸の耐久性については、ギア・ジョイントの採用によってより実用化が可能となるよう検討していく。ただし、等速ボールジョイントを組み合わせたユニバーサルジョイントの使用については、ギア・ジョイントの採用と並行して検討を継続する。あわせて、ギア・ジョイントを用いることから、スポーツ競技用車椅子のレギュレーションの調査や使用者のニーズの調査について再度実施とともに、G・T・B、長岡歯車、オーエックスエンジニアリング等といった車椅子開発企業との一層の連携強化を行っていく。
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| Causes of Carryover |
今後の研究の推進計画でも述べたとおり、当該年度の研究から本研究課題の実用化を目指す上で伝達軸の種々の適正値、耐久性、駆動性等で新たな課題が浮かび、特に駆動力伝達軸へのギア・ジョイントの採用等による車椅子構造全体の改良を次年度以降行うこととしたのが大きな理由である。
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
車椅子構造全体の改良を行うため、CADの購入と専門家への詳細設計の依頼、それに伴う新しい構造の車椅子の試作に使用する。あわせて、等速ボールジョイントを用いたユニバーサルジョイントについても、引き続き可能性は追求するため、ジョイントの購入費についても確保する。なお、購入するボールジョイントは、挑戦的萌芽研究（課題番号26560346）においても使用しているため、全くの無駄になることはない。
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Research Products
(1 results)
