2014 Fiscal Year Annual Research Report
介護予防教室終了後の運動継続に対する郵送支援の有効性
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26282192
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
田中 喜代次 筑波大学, 体育系, 教授 (50163514)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
重松 良祐 三重大学, 教育学部, 准教授 (60323284)
清野 諭 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (50725827)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 運動 / 継続 / 高齢者 / 介護予防 / 体力 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は、介護予防教室の終了後、運動日誌を用いたセルフモニタリングや支援者からのメッセージ等、運動継続を促す郵送支援法により、その後2年間の長期的な運動継続および改善した体力の保持が可能かどうかを長期ランダム化比較試験により検討することを目的としている。 平成26年度には、本研究課題を遂行するため下記の活動をおこなった。 1. 臨床試験開始の手続き:国際的な学術誌において十分に質の高いRCTとして認められるよう、CONSORT声明に準拠した研究実施計画書を作成しており、平成26年8月、体育系研究倫理委員会の承認を取得した(承認番号:体26-38)。同9月に、国際的に認められた臨床試験登録サイトであるUMIN-CTRに臨床試験登録をおこなった(UMIN000015099)。 2. 参加者の募集:参加者は、筑波大学の近隣住民に配布される地域情報紙の広告により募集し、(1)65歳以上、(2)要支援・要介護認定を受けていない、(3)医師による運動制限を受けていない、(4)定期的な運動習慣を有していない者を満たした約400名の応募を受け付けた。受付アンケートの結果から運動習慣者を除外し、179名を組み入れた。 3. 運動介入:参加者全員が1回90分,週1回,12回の運動介入(教室)に参加した。教室での運動プログラムは、準備運動、レクリエーション、主運動(筋力運動とウォーキング)、整理運動で構成した。主運動は、参加者の体力レベルに応じて漸増的に負荷を高めた。また、自宅での運動の習慣化を目指すために、1年分の運動日誌を参加者に配布している。自宅での運動プログラムは、運動教室で実践した運動(筋力運動、ウォーキング)とし、その他に主体的に実践した運動を記録するよう促した。 4. ランダム割付:3ヵ月間の教室終了後に自己管理群、運動継続支援群の2群にランダムに割り付けた。今後は、運動継続支援群に12ヵ月間の郵送法による運動継続支援をする。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
十分な対象者数が確保でき、3ヵ月間の運動介入が無事に終了した。郵送支援群と自己管理群への割り付けも完了している。現在のところ、計画は順調に進んでおり、次年度の準備も進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度は、郵送支援群に対し歩数計と運動日誌を配布し、参加者は運動実践状況を記録した運動日誌を毎月郵送し、支援者は簡単なフィードバックメッセージを記入して郵送する。自己管理群に対しては、3ヵ月目、6ヵ月目、9ヵ月目に健康情報(睡眠、食事、メンタルヘルス)のみを掲載した健康新聞を郵送して、経過観察をおこなう。 両群に対し、1年後に運動の継続状況および体力保持の調査・測定をおこなう予定である。さらに、郵送支援群においては 3ヵ月を経過した時点で、運動継続者と中止者を抽出し、効果的なフィードバックに不可欠な要因を検討するため、半構造化グループインタビューを実施する。
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Causes of Carryover |
運動介入や測定に関するデータ入力等を外部に委託する予定であったが、委託先の選定に時間を要したことにより、次年度におこなうこととしたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
データ入力およびデータ分析補助として執行を予定し、他に情報収集のための旅費の一部に充てることとしたい。
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