2017 Fiscal Year Annual Research Report
Ecohistory of Iraq reconstructed through the analysis of clay tablets
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26283012
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Research Institution | Osaka Gakuin University |
Principal Investigator |
渡辺 千香子 大阪学院大学, 国際学部, 准教授 (40290233)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本郷 一美 総合研究大学院大学, 先導科学研究科, 准教授 (20303919)
小口 千明 埼玉大学, 理工学研究科, 准教授 (20312803)
小口 高 東京大学, 空間情報科学研究センター, 教授 (80221852)
岡田 保良 国士舘大学, 付置研究所, 教授 (90115808)
辻 彰洋 独立行政法人国立科学博物館, 植物研究部, 研究主幹 (40356267)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 粘土板 / 堆積土 / メソポタミア |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度の活動は、①粘土板試料の化学分析、②将来の国際共同研究に関する討議、③文献調査、④成果発表、⑤研究活動の報告、を中心に進めた。 ①スレイマニヤ博物館とシカゴ大学オリエント博物館収蔵粘土板の試料に対して、ICP-MS・同位体分析を行った(地球研・筑波大学:申・安間)。 ②国際共同研究を予定する堆積土研究について、遺跡ギルスの考古調査で運河跡を調査することで合意し、調査時期や方法について調整を行った(5・3月:アルタウィール・レイ・メルケル・テイラー・安間・申・辻・渡辺)。 ③ウィーン大学と共同で行ってきた塩害に関するシュメール語文献研究、ならびに粘土板胎土の由来に関する研究としてヴュルツブルク大学との共同研究を進めた(5・8・2月:ゼルツ・ブーラーレ・渡辺)。オーフス大学とデンマーク国立博物館(コペンハーゲン)収蔵粘土板について調査した(9・3月)。 ④本研究が取り組んだ古流路の堆積土分析研究(Jotheri et al. Holocene fluvial and anthropogenic processes in the region of Uruk in southern Mesopotamia)を『Quartnary International』に投稿し、受理された(12月)。「産地同定手法セミナー」を開催し、これまでの研究経過の報告と今後の堆積土分析の方法について討議し、「メソポタミアの氾濫源堆積物と粘土板の物質科学的研究」の報告を行った(6月:安間・中野・申・山田・昆・池端・丸岡・渡辺)。第7回同位体環境学シンポジウムで「メソポタミア氾濫源堆積物おび粘土製品の化学組成・同位体組成から読みとる粘土テクノロジーの発達と都市鉱山化過程」の成果発表を行った(12月:安間・申・中野・渡辺)。 ⑤2015~16年度の研究活動内容についてまとめ、ニュースレター第8号として発行した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでに行った研究の成果公表が順調に進み、また今後の課題も明らかになってきたため。
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Strategy for Future Research Activity |
胎土に含まれる微化石の研究をロンドン大学UCLの専門家とともに共同で進めると同時に、文献研究から新たに得られた知見を論文化する。クルド自治区で採取した珪藻種に関する分析結果の発表、古代流路跡から採取した堆積土に発見された珪藻等生物指標データの共有、塩害に関するシュメール語文献、ならびに粘土板胎土の由来に関する研究の論文化・成果発表を今年度内に実現する。
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Causes of Carryover |
「理由」 主に英文校閲の謝金として使う予定だった予算について、請求額が当初想定していた額よりも少なかったため残金が生じた。 「使用計画」 次年度の英文論文校閲費等として使用する計画である。
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Remarks |
渡辺千香子「アッシリア帝国の都ニムルド:「イスラム国」に破壊された文化遺産」朝日カルチャーセンター中之島教室 2017年4月1日(講演)
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Research Products
(13 results)
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[Journal Article] Holocene fluvial and anthropogenic processes in the region of Uruk in southern Mesopotamia2018
Author(s)
Jotheri, J., Altaweel, M., Tuji, A., Anma, R., Pennington, B., Rost, S. and Watanabe, C.
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Journal Title
Quaternary International (Available online 1 December 2017)
Volume: -
Pages: -
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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