2014 Fiscal Year Annual Research Report
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26284028
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Research Institution | Tokyo National Museum |
Principal Investigator |
浅見 龍介 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, その他部局等, その他 (30270416)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丸山 士郎 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, その他部局等, その他 (20249915)
荒木 臣紀 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, その他部局等, その他 (20537344)
海老澤 るりは 公益財団法人三井文庫, その他部局等, その他 (40615811)
川岸 瀬里 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, その他部局等, 研究員 (60610946)
矢野 賀一 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, その他部局等, その他 (60392544)
淺湫 毅 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, その他部局等, その他 (10249914)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 美術史 / 能面 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究開始年度である本年度は、本研究の目標のひとつである能狂言面の調査方法の確立のための試行と検証を兼ね、東京国立博物館所蔵の能面の調査を中心にすすめた。 本研究では「彫刻研究の手法で能狂言面の造形について検討する」ことが前提となっている。彫刻研究の手法を能狂言面の調査に持ち込むために、調査に必要な器具、機材を検討、設計した。その器具や機材を用い彫刻研究の手法で調査及び撮影を行い、調査データ収集のテスト、データの検証及び蓄積を行った。これは従前行われてこなかったことで、今後本研究を継続するための大きな成果といえよう。 検証した調査方法を用い、東京国立博物館所蔵作品を中心に計画的に調査研究を進めることができた。東京国立博物館以外では京都国立博物館、三井記念美術館、国立能楽堂、松井家所蔵の能狂言面の調査を行った。 調査によって得られた作品情報を整理し、データ化することで分析を正確に行う基礎ができ、次年度以降の調査研究課題を洗い出すことができた。 また、歴史史料等の収集も同時にすすめ、調査データと照らし合わせることで、これまで不明な点の多かった能狂言面の造形とその背景について検証する基礎ができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度に基礎となる調査方法の検証をすすめ、来年度以降の調査研究を計画的に行うことが可能になり、限られた時間の中で効率的に調査データを収集、検証できるよう整理をすすめたため。 また、調査データの検証を複数名で、また必要な場合は複数回行うことで、データの正確性を期すことができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
適宜撮影と撮影データの整理を進め、史料として収集した文書、付属品である面袋などから得られる情報を精査する。能狂言面の調査データとあわせて検証することで、能狂言面の造形を、総合また体系的に捉えていきたい。蛍光X線調査の予定もあり、昨年度得られた結果をさらに深く分析することが期待できる。東京国立博物館所蔵品については特集陳列で成果の一部を発表する。
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Causes of Carryover |
当初計画よりも、調査に使用する各種機材の開発に時間を要したため、遠方での調査を翌年度に持ち越したため。 また、機材の開発も、研究分担者を新たに加えたことで設計、制作費を抑えることができたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
すでに遠方での調査が確定しており、また蛍光X線、CTなどを用いた調査の計画も立てているため、計画的に使用できる見込みである
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Research Products
(1 results)