2016 Fiscal Year Annual Research Report
Comparative Research on Japanese Contemporary Pop-Texts
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26284051
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
平石 典子 筑波大学, 人文社会系, 准教授 (20293764)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ヨコタ村上 孝之 大阪大学, 言語文化研究科(研究院), 准教授 (00200270)
山中 由里子 国立民族学博物館, 学術資源研究開発センター, 准教授 (20251390)
加藤 百合 筑波大学, 人文社会系, 准教授 (50326815)
大城 房美 筑紫女学園大学, 文学部, 教授 (80289595)
姚 紅 白百合女子大学, 言語・文学研究センター, 研究員 (90727140)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 比較文学 / 日本現代文学・文化 / ポップ・カルチャー / 海外展開 / 国際研究者交流 |
Outline of Annual Research Achievements |
H28年度は、欧州(オーストリア、ドイツ)、ロシア、アメリカ(アメリカ合衆国、カナダ)、イラン、アジア(中国、シンガポール、インドネシア)で調査を進めるとともに、国際的な研究者交流を発展させ、日本の現代テクストの世界展開についての成果を積極的に発信した。AAS-in-Asia(2016年6月)のパネル"The Obliteration and Disambiguation of Moral Code in Modern Japanese Literature: Fluctuating Taboos and Their Cultural/Social Significance," アメリカアジア学会(AAS)年次大会(2017年3月)のパネル “Precarious Relationship between Literature and Popular Culture in Japan: Towards the Conceptualization of “Pop-text””は、いずれも本課題のメンバーが海外の研究者を交えてオーガナイズし、日本の現代文学や「ポップ」なテクストの位置づけを、国際的な議論の中で考察したものである。また、2016年7月に開催された国際比較文学会(ICLA)のResearch committee:Comic Studies and Graphic Narrativesの4日間のセミナーでは、欧州、米国の研究者たちと議論を深め、2017年のセミナーに向けてさらに研究交流を深めていくことが確認された。 なお、最終年における成果の集大成としての学術書の出版についても、ベルリン自由大学との共同研究を基礎とした、近代テクストを広い時間軸と空間軸の中で読み直す成果と、海外からも多く寄稿してもらうポップなテクストの海外展開についての成果について準備を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本課題研究開始から3年で、翻訳研究、ポップカルチャー研究の分野において、それぞれアジア(東アジア、南アジア、東南アジア、中央アジア)、中東(イラン、トルコ)、欧州(西ヨーロッパ、ロシア)、米州(アメリカ合衆国、ブラジル)の研究者と国際的なネットワークを構築し、共同研究などに発展させることができている。その成果の発表も順調であり、国際学会でのパネル発表やセッション、共同研究機関でのシンポジウム、ワークショップ開催(ベルリン自由大学、タシケント国立東洋学大学)などを既に行うとともに、論集の出版準備も進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題の最終年度となるH29年度においては、これまでの研究の総括として、調査結果をまとめ、研究成果を発信することに注力する。 アメリカ比較文学会(ACLA)オランダ大会(於ユトレヒト。2017年7月)、欧州日本研究協会(EAJS)第15回大会(於リスボン。2017年8月)、Pacific Ancient and Modern Language Association(PAMLA)第115回大会(於ハワイ、2017年11月)などの大規模な国際学会において、複数のメンバーと国際共同研究のパートナーによる、英語によるパネル発表等を行うことが既に決定しており、研究課題についての国際的な議論をさらに深めてまとめていく。また、準備中の学術書を出版についても、スケジュール通りに進めることにより、現代の日本のテクストの世界展開の諸相を明らかにし、世に問いたい。
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Causes of Carryover |
分担者の中で、病気により、予定していた海外での調査及び成果発表ができなくなるという状況が発生し、その分を次年度に繰越すことにしたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
2017年度にマンガ関連の調査及び成果発表のために使用する予定である。
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Research Products
(28 results)