2014 Fiscal Year Annual Research Report
東アジア諸地域の比較からみた戦時戦後中国の社会秩序と政治文化
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26284109
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
笹川 裕史 上智大学, 文学部, 教授 (10196149)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 真 筑波大学, 人文社会科学研究科(系), 准教授 (20316681)
丸田 孝志 広島大学, 総合科学研究科, 教授 (70299288)
三品 英憲 和歌山大学, 教育学部, 准教授 (60511300)
金子 肇 広島大学, 文学研究科, 教授 (70194917)
水羽 信男 広島大学, 総合科学研究科, 教授 (50229712)
金野 純 学習院女子大学, 国際文化交流学部, 准教授 (80553982)
奥村 哲 首都大学東京, 人文科学研究科(研究院), 教授 (80144187)
松田 康博 東京大学, 東洋文化研究所, 教授 (50511482)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 東洋史 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、当初の予定通り、研究代表者・研究分担者・連携研究者が参加する年3回の研究例会を東京で開催した。第1回目(2014年6月)は、科研の課題や共同研究の進め方について綿密な打合せを行うとともに、比較対象として重要な日本の軍隊、およびその中国認識について日本史の視点から研究報告をしてもらった。第2回目(同年10月)は、中国東北地域の内戦期の社会動向、および中国の民衆文化や儀礼・民俗をめぐる研究報告をしてもらい、科研の課題との関連で有意義な議論を行った。第3回目(翌年2月)には、中国華北地域の内戦期戦時動員の特質、日本の総力戦体制研究の研究動向とその今日的意義に関する研究報告をしてもらい、日中間比較の視点を深めることができた。中国内部の地域間比較、日本を含めた東アジア諸地域間の比較は、本研究課題の基軸的な論点を構成しているため、いずれの研究例会の議論も有意義であり、今後の進展の基盤となるものである。科研初年度の活動としては、研究課題の実現に向けて、さしあたり順調なスタートを切ったと評価できよう。 このほかの研究活動としては、研究代表者・分担者はその役割分担にもとづいて、海外で史料調査・収集を精力的に行い、それを踏まえつつ研究論文の発表、学会報告などを通じて多くの研究成果の発信を行った(「13.研究発表」欄、参照)。また、海外での史料調査を通じて得た研究情報・史料情報については、前述の研究例会において、その都度、提供してもらい、日常的な意見交換を行った。これらは今後の調査活動に有益に生かしていくことになろう。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1.研究代表者・研究分担者・連携研究者が参加する研究例会を、予定通り年3回開催できたこと。研究分担者の一人は、1年間の海外在外研究(韓国・香港)と重なり、研究例会には参加できなかったが、次年度以降は参加可能であり、在外研究の成果も本科研の研究課題実現に生かされることになろう。 2.上記研究例会における研究報告は、いずれも科研の研究課題との関連が明確であり、今後の進展に十分に資するものであったこと。対象地域については、当初の計画からすれば、一部漏れている地域(華中・華南および台湾)もあるが、今後の科研期間中に補うことが十分に可能である。 3.当初の役割分担に沿って、海外での史料調査・収集が順調に行われたこと。この調査にもとづく研究成果の発信もすでに始まっており、今後も大いに期待される。 以上の理由により、おおむね順調に進展していると評価できる。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度の予定は、本年度と同じく日常的な研究例会の開催と海外史料調査・収集を基軸に進めていくとともに、これまでの活動の蓄積を踏まえて、論点の拡充・批判的検討および研究成果の発信の場として、外部に開かれたワークショップを開催することである。ワークショップの報告者・コメンテーターの顔ぶれはすでに決定しており、その中には本科研の研究課題と密接にかかわる隣接分野の優秀な研究者も含まれている。本科研の活動と成果を外部の視線にさらすことを通じて、より一層の発展を期待することができる。
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Causes of Carryover |
海外史料調査を予定していた研究協力者のなかに、諸般の事情で調査を取りやめた者がいたり、研究代表者の国内旅費として計上していた出張が、職場の学内業務との日程調整がつかずに取りやめたりした不測の出来事があった。次年度使用額が生じたのは、このためである。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度に繰り越した予算は、本年度に開催する予定であるワークショップの追加費用として使用する。当初は、国内の研究者だけを招聘する計画であったが、海外からも研究者を招聘することにし、追加費用は、これによって生じる必要経費(海外研究者の招聘費、通訳費用など)に充てる。このような措置によって、ワークショップを内容的により充実したものにし、繰り越した予算を有益に使用することができる。
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Research Products
(17 results)
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[Presentation] 20世紀前半、中国福建省からサラワクへの移民とその歴史・社会的背景2014
Author(s)
山本真
Organizer
International Workshop“The Chinese Emigration from Fujian Province to South East Asia, Casees of Fuzhou,Jinmen and Sarawak, Singapore
Place of Presentation
筑波大学東京キャンパス
Year and Date
2014-11-09
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