2018 Fiscal Year Annual Research Report
Cosmopolitanism and social order: Issues in modern British world
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26284113
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
勝田 俊輔 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 教授 (00313180)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 はる美 東洋大学, 文学部, 准教授 (00540379)
辻本 諭 岐阜大学, 教育学部, 准教授 (50706934)
近藤 和彦 立正大学, 人文科学研究所, 研究員 (90011387)
坂下 史 東京女子大学, 現代教養学部, 教授 (90326132)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 西洋史学 / イギリス史 / コスモポリタニズム / ヨーロッパ史 / 18世紀 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は、当初予定とは異なり、研究期間を2018年度まで繰り越した。その理由は、当初招聘を予定していた海外の研究者が健康上の理由で来日を取り消し、その代わりに招聘することになった研究者の来日が2018年度に実現したためである。 来日したのはオクスフォード大学のKaren O'Brien教授であり、同教授をメインスピーカー、研究代表者をコメンテータとするワークショップ「Rethinking Enlightenment Cosmopolitanism」を2018年6月2日に東京大学駒場キャンパスにおいて開催した。このワークショップで得られた主な知見は、第一に、18世紀西洋世界においてコスモポリタニズムは、個人の次元、国民の次元、超国家組織の次元を持った重層的な理念だったこと、第二にコスモポリタニズムは、当時の世界における戦争や宗教対立、貿易の競争などの現実に対して、後のフランス革命のような急進主義的な変化とは異なる性質の改革構想としての意味を持っていたこと、そして第三に、コスモポリタニズムに対しては当初は両義的な価値付けがなされていたが、時代が下るにつれて肯定的な価値が与えられるようになったこと、の三点である。 また2017年度に、日本18世紀学会の大会において「コスモポリタニズムの歴史的文脈」を表題とするシンポジウムが開催されており、本科研の研究代表者、研究分担者がパネリストとして登壇した。このシンポジウムの記録は、同学会の年報に「特集」として掲載されることが決定し、2018年度に入稿が完了している。公刊は2019年度となる予定である。 本研究課題は、当初の目的だった秩序の問題を検討できずに終わった一方で、コスモポリタニズムを研究することの重要性を確認できた。今後は、メンバーを改めてヨーロッパ各国の専門家を集めて、18世紀に絞ってコスモポリタニズムの研究を行う予定である。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(10 results)