2015 Fiscal Year Annual Research Report
幼少期における社会・生活環境、学習方法が人的資本の蓄積に与える影響の分析
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26285067
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Research Institution | Institute of Information Security |
Principal Investigator |
廣松 毅 情報セキュリティ大学院大学, その他の研究科, 教授 (80012491)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
乾 友彦 学習院大学, その他部局等, 教授 (10328669)
藤澤 美恵子 金沢大学, 経済学経営学系, 教授 (10502320)
グリフェン アンドリュウ 東京大学, 経済学研究科(研究院), 講師 (10645055)
中室 牧子 慶應義塾大学, 総合政策学部, 准教授 (20598403)
山形 伸二 九州大学, 学内共同利用施設等, 准教授 (60625193)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 財政・公共政策 / 教育経済学 / 幼少期教育 / 人的資本 |
Outline of Annual Research Achievements |
21世紀出生児縦断調査のデータを用いた双生児の研究として、Griffen, A. S., et al.(2015)を公表した。この中では出生率と母親の就業状態の関係とそれらを促進するための政策について議論した。この21世紀出生児縦断調査のデータに関しては平成28年度にも目的外利用の申請を行っており、それを踏まえて分析を継続していく。 次に、ランダム化比較試験(Randomized Controlled Trial)を用いた結果の分析については、中室牧子・萱場豊(2015)において、チームで学習するのと、個人で学習するのでは、どちらが中学生の学習生産性に与える影響が大きいかを検討した。このRCTに関しては、予想外に費用がかかることが判明したため、データ収取には他機関の費用的な援助を受けている。 また、双生児データベースを用いた分析については、Nakamurto, M., et al.(2015)が英文の学会誌(Asian Economic Journal)に投稿し、現在査読中である。さらに、山形伸二 (2015)および山形伸二 (2016)がこの双生児データベースを用いた分析の中間結果を日本教育心理学会などで学会発表した。これら2つの発表については、平成28年度に論文として公表する予定である。 さらに、現在、中室牧子がこれまでの分析結果を中心に、『原因と結果の経済学』(仮題)を出版する準備を行っている。幼児教育の研究は、他の研究者とともに保育園の研究を進めており、今年度中にRIETIのDPとして公表する予定である。ただし、この研究は、調査対象者が自分の意思表示をできないため観察する人を派遣しなけなければならず、人件費などが要することが予想され、学内の別資金などで手当する必要があると考えている。 その他の分担者は、これらの成果および中間報告について、事前に目を通すと同時に、それぞれの専門分野において、論文の公表および学会発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究が目的としている、①21世紀出生児縦断調査のデータを用いた双生児の研究、②ランダム化比較試験(Randomized Controlled Trial)データを用いた分析、③双生児データベースを用いた分析のそれぞれに関して、論文の公表や学会発表などが行われつつあり、3年計画の2年目として「おおむね順調に進展している」と判断している。 また、中室牧子が平成27年6月に刊行した著書が金沢市教育委員会の参考図書に指定されるなど、一般社会でも研究成果が評価されている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年度は本研究の最終年度に当たるため、21世紀出生児縦断調査のデータを用いた双生児の研究などを継続すると同時に、3年間のまとめを行う。 そして、中間報告の報告も兼ねて、本年8月ないし9月にシンポジウムを開催し、研究成果の社会還元を図る予定である。
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Causes of Carryover |
分担者の一人が体調を崩し、当初予定していた出張を取りやめたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
当該分担者の体調も戻り通常の研究活動を行うことが可能となったため、平成28年度は予定通りの分担金を配分することとして、直接経費の平成28年度使用額は8月に金沢で開催予定のシンポジウムを周知するための案内・ポスターなどを作成するのに使用する。
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[Presentation] Social capital in genes: A Japanese twin study2016
Author(s)
Yamagata, S., Shikishima, C., Hiraishi, K., Takahashi, Y., & Ando, J.
Organizer
17th annual convention of the Society for Personality and Social Psychology,
Place of Presentation
San Diego Convention Center
Year and Date
2016-01-28 – 2016-01-30
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