2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
26285080
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
梶川 裕矢 東京工業大学, イノベーションマネジメント研究科, 准教授 (70401148)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 之貴 東京工業大学, 原子炉工学研究所, 教授 (20233827)
中垣 隆雄 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (30454127)
窪田 光宏 名古屋大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (60345931)
古山 通久 九州大学, 稲盛フロンティア研究センター, 教授 (60372306)
菊池 康紀 東京大学, 総括プロジェクト機構, 講師 (70545649)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | エネルギー技術 / 萌芽技術 / コスト分析 / ロードマップ |
Outline of Annual Research Achievements |
情報工学手法を用いて、大量の論文・特許情報を分析することで、エネルギー供給に関する萌芽技術を抽出した。具体的には、太陽電池、燃料電池、二次電池、二酸化炭素貯留技術をを対象として分析を実施した。論文情報を用いた引用ネットワーク分析により、分析対象とする個々の研究領域における研究開発動向の可視化および萌芽的研究領域の抽出を行った。分析には萌芽技術の抽出に有効であることが分かっている直接引用を用いたモジュラリティ最大化アルゴリズムを用い、萌芽的研究領域の抽出を行った後に、抽出した萌芽技術の産業への展開可能性を、論文と特許の「距離」を測定することで分析した。「距離」の測定は、引用ネットワーク分析を用いたトポロジカルな距離と自然言語処理を用いたセマンティックな距離を組み合わせる方法を用いて行った。これにより、産業応用可能性の評価や産学連携により推進すべきテーマの抽出を行い、学術文献や特許の精査、大学や企業の専門家に対するインタビュー調査を通じ、抽出した萌芽技術の動向等を確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
交付申請書に記載した研究目的である萌芽技術の抽出に関しては順調に実施できた。しかし、次年度以降に実施予定していた項目を前倒しで実施できたわけではないので、本区分の評価とした。
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Strategy for Future Research Activity |
萌芽的研究領域のコスト構造の評価を行う。のためにまず、ライフサイクルの分析を行う。例えば、太陽電池であれば、シリコン鉱石の精錬から、インゴットの製造、太陽電池セルの製造、モジュールならびにシステムの製造プロセス、運転、廃棄、リサイクルの過程をモデル化する。その上で、製造機器、構成部材、必要な原材料と動力、工場建設費用と必要な人員数などを項目毎に細分化し、それぞれのコストデータを収集する。構築・収集したモデルとデータをもとに、コスト構造の分析を行い、革新的触媒材料やセル構造等の萌芽技術がコストに与える影響やコスト削減の余地を明らかにする。
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Causes of Carryover |
引用ネットワーク分析を用いて機械的に抽出した萌芽的研究領域の妥当性を確認するために、専門家へのインタビューや意見交換に加え、既存の調査レポートで報告されている事項との整合性の確認を行う予定であったが、レポートの選定に時間を要し、H26年度中に契約・購入するのが困難であったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
使用額を繰り越し、エネルギー技術に関する既存の複数の調査レポートを取り寄せ、見計らいを行った上で、研究目的に合致した技術の詳細まで踏まえて記載されているレポートを購入し、引用ネットワーク分析の結果と比較することで、分析結果の妥当性を検証する。
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