2017 Fiscal Year Annual Research Report
介護労働者の感情労働負担軽減を目的としたコミュニケーション・プログラム開発
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26285136
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
安部 猛 横浜市立大学, 附属市民総合医療センター, 助教 (80621375)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 美保 (貫美保) 西南学院大学, 人間科学部, 准教授 (90326992)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ヘルスコミュニケーション |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、これまでに、認知症・精神障害を有する高齢者の介護・看護従事者を対象として、労働負担が及ぼす影響について検討を重ねてきた。複数の複合的医療・社会福祉法人において、定性的インタビュー調査、および定量的探索研究を実施したところ、定性的および定量的アプローチの両者を採用した、混合法による検討及びコミュニケーション・アプリケーション開発が有効であることが明らかとなった。一方で、一昨年度から実施されている、厚生労働省によるストレスチェック制度との連動についても、実務者、学術研究者らと検討を重ねてきたが、2017年5月の改正個人情報保護法の下、研究アプローチによる実現可能性に限界が伴うことが明確化し、チェックそのものとの連動は見送られた。 今後は、オンライン(ウェブページ、およびアプリ)による匿名化情報の収集法、および利用者へのフィードバック法の確立を目指し活動する計画である。なお、研究終了後も永続的にウェブ、アプリ等が使用可能な環境を目指し、かつ自律的な研究とするために、技術的側面のみならず、臨床的側面でのサポートを探索する予定である。さらに、コンテンツの開発には、コミュニケーション・アプリケーション開発を検討し、ネットワークによる情報収集および情報配信、個人へのフィードバック手法としてのネットワーク活用の準備を進めている。研究終了後も使用可能な、永続的かつ効果的なコミュニケーションプログラム作成のため、事業所との調整しながら、臨床場面での実用可能性を加味したプロトタイプを完成予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コミュニケーションスキルの評価方法について、定性的および定量的ミックス法の採用が必要となり、ストレスチェックを用いた評価方法には実現可能性に限界が生じた。それでも、期間終了後も永続的にデータ収集しフィードバック可能なシステム、およびアプリ開発を進めたことで、最終年度である今年度にはコンテンツの完成が見込まれるため、おおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、コミュニケーションスキルツールに関するコンテンツ、およびアプリケーションの開発を継続する。また、ネットワークによる情報収集および情報配信、個人へのフィードバック手法としてのネットワーク活用を加味するため、ITツールも活用する。加えて、研究期間終了後も永続的かつ効果的なコミュニケーションスキルツールを使用可能とするため、事業所とも調整しながら、臨床場面での実用可能性を加味したプロトタイプを完成予定である。
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Causes of Carryover |
研究期間終了後も、永続的に稼働可能なコンテンツおよびアプリ開発を行っており、プロトタイプ完成の後にITツールを開発するため、最終年度である今年度に使用する必要があり、次年度使用額が生じた。プロトタイプ完成においては、事業所とも調整しながら、臨床場面での実用可能性を加味する予定である。そのための情報収集、学会活動、データ収集も予定していることから、次年度において使用が見込まれている。
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Research Products
(3 results)