2015 Fiscal Year Annual Research Report
戦後東アジア諸地域における教育の比較史的分析―冷戦と植民地主義に着目して―
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26285174
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
駒込 武 京都大学, 教育学研究科, 教授 (80221977)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | アイヌ / 奄美 / 沖縄 / 台湾 / 朝鮮 / 植民地 / 冷戦 / 教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度においては、6月6日、10月 18日、12月20日と3回にわたって京都で会合を開き、3月12日~14日には奄美大島にて現地調査をおこない、3月21日には東京で会合を開催した。 6月の会合では、戦後日本における朝鮮学校の歴史について重要な学位論文をまとめた呉永鎬氏を講師としてお招きし、「戦後初期における在日朝鮮人教育」について報告してもらい、討論をした。10月の会合では板垣竜太(同志社大学)が「金壽卿の朝鮮語研究再論」について報告、駒込武「戦後東アジアにおける生活綴方運動―『山びこ学校』中国語版に着目して」について報告、討論した。3月12日~14日には奄美大島教育会館において奄美教職員組合関係の資料の整理を進めた。 研究成果の公表という点については、研究代表者駒込武の単著『世界史のなかの台湾植民地支配―台南長老教中学校からの視座』(岩波書店、2015年)において本研究計画による研究成果の一部を盛り込んだほか、北海道、奄美諸島、沖縄諸島、台湾、朝鮮半島などの地域にかかわる資料集の編纂を進め、3月21日の東京における会合では資料集の構想にかかわる報告・討論をおこなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究課題における研究成果は、岩波書店より資料集として刊行予定であるが、すでに各巻の構成、収録資料がほぼ固まってきており、おおむね順調に進行しているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後も、これまでと同様に、本研究計画に参与している研究者がそれぞれに資料調査を進めるとともに、京都あるいは東京で会合し、資料集の序論、収録資料の確定と解題の執筆にかかわる作業を進める。
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Causes of Carryover |
3月に東京で開催された研究会に沖縄から出席する予定だった鳥山淳氏が、インフルエンザのために出張を見合わせたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
鳥山淳氏に対して、本研究計画の目的遂行に必要な資料調査のための旅費を支給する。
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