2018 Fiscal Year Annual Research Report
戦後東アジア諸地域における教育の比較史的分析―冷戦と植民地主義に着目して―
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26285174
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
駒込 武 京都大学, 教育学研究科, 教授 (80221977)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 植民地 / 冷戦 / 台湾 / 朝鮮 / 沖縄 / 奄美 / 生活綴方 / 平和運動 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度においては、下記のように「戦後東アジアにおける植民地主義と冷戦」をテーマとする研究会を開催した。また、このほかに継続的に収集・調査・整理している奄美大島の教育関係資料について、2018年4月8日(日)、6月17日(日)に京都大学にて資料のデジタル化につての相談をしたほか、12月16日~17日に小川が単独で奄美大島で現地調査をおこない、2019年3月23日から24日にかけて連携研究者全員を含めて現地調査をおこなった。 〇日時:2018年4月8日(日)13時~17時/ 場所:京都大学駒込研究室/ 報告:駒込武(京都大学)「『世界の子ども 中国・朝鮮篇』にみ る脱植民地化と冷戦の相克」/ コメント:冨山一郎(同志社大学) 〇日時:2018年6月17日(日)13時~17時/場所:京都大学駒込研究室/報告:小川正人(北海道博物館)「千島アイヌの近現代史」/コメント:板垣竜太(同志社大学) 〇日時:2018年9月10日(月)14時~17時/場所:京都大学駒込研究室/報告:鳥山淳(沖縄国際大学)「雑誌『奄美』にみる奄美現代史」/コメント:冨山一郎(同志社大学) 〇日時:2019年3月23日(土)/場所:奄美大島教育会館(〒894-0025 鹿児島県奄美市名瀬幸町25ー1)/研究会「奄美大島における人類学的調査と植民地主義」/報告:駒込武(京都大学)/コメント:小川正人(北海道博物館)「アイヌ史研究の立場から」/鳥山淳(沖縄国際大学)「沖縄史研究の立場から」/小島潔(元岩波書店学術書編集部)「人類学と歴史学の関係再考」
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究成果のうち、『資料で考える植民地主義』シリーズの内、朝鮮篇については刊行間近、アイヌ篇、沖縄篇についてもほぼ完成、台湾篇、奄美大島篇に関してはまだ3分の2程度の完成度である、また、研究成果の内、『生活綴方で編み直す世界―〈冷戦〉と〈越境〉の1950年代』(仮題)についてはほぼ完成、今年中に刊行予定である。いずれも岩波書店から刊行予定である。 なお、本年度においては研究代表者が3ヶ月以上にわたって台湾に滞在して客員教授として台湾で教育・研究運動に従事したために、本科研の仕事のとりまとめについては予定よりもやや遅れることになった。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は奄美における継続的な資料調査を完成すると同時に、この資料を含めて資料集を完成させるために資料の入力、解説執筆などの作業を進める。
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Causes of Carryover |
本年度においては研究代表者が3ヶ月以上にわたって台湾に客員教授として滞在することになっていたために、予定していた研究会を開催できなくなった。その分の研究会を次年度において開催したい。
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