2014 Fiscal Year Annual Research Report
公営住宅居住者の生活・子育て・教育をめぐる困難とその乗り越えに関する実証研究
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26285188
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Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
山田 哲也 一橋大学, 社会学研究科, 准教授 (10375214)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷川 裕 琉球大学, 法文学部, 教授 (30253933)
小澤 浩明 東洋大学, 社会学部, 教授 (60288438)
仲嶺 政光 富山大学, 地域連携推進機構, 准教授 (00303032)
福島 裕敏 弘前大学, 教育学部, 准教授 (40400121)
冨田 充保 札幌学院大学, 人文学部, 教授 (20305882)
井上 大樹 北海道文教大学, 人間科学部, 講師 (00638281)
本田 伊克 宮城教育大学, 教育学部, 准教授 (50610565)
前馬 優策 大阪大学, 人間科学研究科, 講師 (00632738)
山本 宏樹 東京理科大学, 理工学部, 助教 (20632491)
盛満 弥生 宮崎大学, 教育文化学部, 講師 (20627666)
松田 洋介 金沢大学, 学校教育系, 准教授 (80433233)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 社会的排除 / 貧困問題 / 育児・教育戦略 |
Outline of Annual Research Achievements |
2014年度には、第一に、2009年度~2011年度に同じ地域・対象者に実施した前回の調査(以下、09年調査)のデータを再分析し、今回の調査で継続して尋ねる必要がある情報、新規に聞き取る必要がある情報を精査し、継続調査の準備を進めた。具体的には、(1)住民インタビュー調査、(2)支援機関関係者インタビュー調査の準備を行った。 第二に、2015年度に実施する予定である、(3)質問紙調査の素案を検討した。これら(1)~(3)を進めてゆくために、2014年7月と12月に全体の研究打ち合わせ会を実施した。 第三に、2015年3月に北日本の地方都市B市にあるA団地(本研究の調査対象地)を訪問し、第一回の現地調査(継続調査)を行った。09年調査時に協力を得た77世帯(09年から調査を開始した66世帯と1980年代末~90年代初頭に調査を行い、09年にも継続で調査を行った対象者のうち11世帯)と、当時は不在または「今は都合が悪い」等の理由で協力を留保した41世帯の合計118世帯に改めて継続調査を依頼し、そのうち30世帯から聞き取りを行った。A団地住民を対象にしたインタビューに加え、経済的に困難な状況にある住民を支援する団体の関係者2名からも聞き取りを行い、09年調査を実施した時点と現在までに生じた変化を把握した。 本研究プロジェクトの初年度にあたる2014年度には、上記に述べたように、09年調査の継続調査の準備・実施を共同で進めることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画調書では、研究プロジェクトの初年度にあたる2014年度に、(1)前回調査(09年調査)データの再分析と継続調査の準備と実施、(2)2015年度に実施予定の質問紙調査の準備を行う計画を立てていた。これらの計画のうち、学校を対象としたインタビュー調査は団地住民調査、支援機関関係者調査の準備を優先したために2014年度に実施することができず、2015年度の現地調査に組み込むこととしたが、それ以外はほぼ計画通りに研究が進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
2015年の9月、2016年の3月に第2回・第3回の現地調査を実施する。これらの現地調査では、第1回調査実施時に不在または忙しいなどの理由で協力を保留した者に再度アクセスすると同時に、支援機関などの紹介を得た機縁法による調査、また、2015年12月に実施予定の質問紙調査で追加インタビューを依頼した新規対象者へのインタビューを実施する。
現地調査の準備・実施とあわせて、これまでの研究活動で入手した音声記録を共同研究者で分担して文字化し、分析の作業を進めてゆく。
これらの研究課題を円滑に進めてゆくために、全体の研究打ち合わせを2度ほど行う。
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Causes of Carryover |
2014年度の現地調査で学校関係者への聞き取りを予定していたが、他の調査の準備・実施を優先するため実施せず、2015年度に聞き取りの時期をずらすことになった。これに伴い、現地滞在期間が当初計画していたよりも短くなり、旅費が見積もりよりも少なくなった。また、学校関係者のインタビューデータの整理、文字化に必要なアルバイト謝金などを2014年度は使用しなかった。 また、団地住民を対象としたインタビューへの協力者の数が当初想定していたよりも少なく、謝金のために用意していた経費を使用しなかった(できなかった)ことも残額が生じた理由である。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
2015年度現地調査に学校関係者への聞き取りを組み込み、そのために必要な経費に宛てる予定である。それに加え、2015年度現地調査の一環をなす団地住民を対象としたインタビューの協力者数を2014年度よりも増やし、その謝金として使用する計画である。
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Research Products
(4 results)