2015 Fiscal Year Annual Research Report
現代社会の課題を考察する見方や考え方を身に付けさせる公民教育カリキュラムの再構築
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26285195
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
唐木 清志 筑波大学, 人間系, 准教授 (40273156)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉村 功太郎 宮崎大学, 教育学研究科(研究院), 教授 (00270265)
栗原 久 東洋大学, 文学部, 教授 (00345729)
大澤 克美 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (20323735)
谷田部 玲生 桐蔭横浜大学, 法学部, 教授 (30311137)
鴛原 進 愛媛大学, 教育学部, 准教授 (30335880)
猪瀬 武則 日本体育大学, 児童スポーツ教育学部, 教授 (40271788)
西村 公孝 鳴門教育大学, 学校教育研究科, 教授 (40294730)
鈴木 隆弘 高千穂大学, 人間科学部, 准教授 (40433685)
山根 栄次 三重大学, 教育学部, 特任教授 (50136701)
谷口 和也 東北大学, 教育学研究科(研究院), 准教授 (60281945)
桑原 敏典 岡山大学, 教育学研究科(研究院), 教授 (70294395)
橋本 康弘 福井大学, 教育地域科学部, 教授 (70346295)
水山 光春 京都教育大学, 教育学部, 教授 (80303923)
桐谷 正信 埼玉大学, 教育学部, 教授 (90302504)
永田 忠道 広島大学, 教育学研究科(研究院), 准教授 (90312199)
磯山 恭子 静岡大学, 教育学部, 教授 (90377705)
原 宏史 東海学園大学, 教育学部, 准教授 (90524489)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 公民教育 / 見方や考え方 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度は、以下の研究成果を収めることができた。 第1に、本研究内に設けた12個の研究グループ毎に研究組織を確立し、「見方や考え方」を養う公民教育実践を積み重ねた。グループごとに進捗状況に若干の違いはあるが、すべてのグループで研究組織を確立、最も進度の早いグループでは5個程度の授業実践を終了することができた。 第2に、第1で展開された授業実践を束ね、公民教育カリキュラムの再構築に向けて協議を開始すべく、6月と1月に全体研究会を実施した。両研究会ともに、各研究グループから多くの参加者が参集した(それぞれ合計で50名程度)。研究会では、各グループ毎の進捗状況を確認するとともに、公民教育カリキュラムの再構築に向け、以下のことを協議した。(1)グループ毎に「見方や考え方」を共通させる必要がある、(2)12個のグループのそれぞれでどの見方や考え方を大切にしたかに関して全体マップを描くことにより公民教育カリキュラムの方向性が見えてくる、(3)見方や考え方だけでなく学習指導にも留意することで最終的に完成する公民教育カリキュラムに汎用性を持たせることができる。 第3に、公民教育カリキュラムをより広い視野から検討するために、研究代表者及び分担者は積極的に学会発表や、専門家への意見聴取を行なった。特に、日本公民教育学会では研究プロジェクトとして本研究課題について集中的に研究を進めており、研究代表者及び分担者に限らず、全国研究大会では多くの発表者が本研究課題に関連させて様々な発表を実施した。 第4に、ホームページを開設して、研究会の様子や各グループの研究会の様子を、積極的に社会に向けて発信した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
12個の研究グループ毎に研究会を開催し、そこで学習指導案の検討と、実施された授業実践の評価研究を実施することで、グループの構成員全員で研究を進めることができた。また、それぞれの研究が閉鎖的に完結することがないように、6月と1月に全体研究会を実施し、各グループの進捗状況を確認し合うとともに、公民教育カリキュラムの再構築に向けて様々な角度から協議をすることができた。 残された課題として、最終的に開発される公民教育カリキュラムをどのように示すか、未だ明確な結論に至っていないことがある。繰り返し研究会を実施することで、その都度新たな提案がなされるが、それをカリキュラム開発の原理にまで結び付けられていない。 以上の通り、課題が残されつつも、全体として研究は順調に進んでいるため、「おおむね順調に進展している」という進捗状況の評価にした。
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年度は、3ヶ年に及び研究の最終年度にあたるため、公民教育カリキュラムの再構築を実施しなければならない。12個の各グループの授業実践は7月までに終了することになっているので、8月或いは9月には、授業実践を一つに集め、それを俯瞰しながら、帰納的に公民教育カリキュラムの再構築に向けて協議を進展させたい。なお、1月には、公開シンポジウムの実施と研究報告書の刊行を予定しており、さらに積極的に社会に向けて研究成果を発信していくつもりである。
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Causes of Carryover |
研究代表者及び分担者と、授業実践者の都合が合わず、両者の立ち会いによって授業実践を実施することができなかった。また、授業実践者を学会(日本公民教育学会)へ参加してもらうために旅費を用意していたが、実践者の公務と重なり、旅費を拠出することができなかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
前年度の反省を生かし、授業実践の日程の調整と学会参加の調整をできるだけ早い段階から始め、研究グループの研究活動を円滑に進めるように努力する。
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