2017 Fiscal Year Annual Research Report
A survey on students with neurodevelopmental disorders in university
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26285211
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
渡辺 慶一郎 東京大学, 学生相談ネットワーク本部, 准教授 (10323586)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
苗村 育郎 秋田大学, 名誉教授, 名誉教授 (00155988)
水田 一郎 大阪大学, キャンパスライフ健康支援センター, 教授 (20273641)
佐々木 司 東京大学, 大学院教育学研究科(教育学部), 教授 (50235256)
丸田 伯子 一橋大学, 保健センター, 教授 (50343124)
金子 稔 信州大学, 学術研究院医学系, 講師 (50571858)
布施 泰子 茨城大学, 保健管理センター, 准教授 (60647725)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 自閉スペクトラム症 / WAIS-Ⅲ / 就労支援 / 修学支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
自閉スペクトラム症に関係する質問紙の開発については,精度の高い評価システム(ADI-RやADOS-2)の導入を試みたが,研究目的でこれらを活用するためのプロセスが1年では終了せず本研究への導入は困難だった.このためDSM-5の診断基準を採用せざるを得ず,学術的にはやや不充分な結果となった.臨床研究に耐える確定診断を何に依拠するのかという課題は1年の研究期間で解決することが出来なかった. 加えてスクリーニングに用いた質問紙による発達障害(特に診断基準をDSM-5に依拠した自閉スペクトラム症)がある大学生の頻度については,感度と特異度によって最適と思われるカットオフ値を採用すると,カットオフ以上の対象者が多数になってしまい,一次スクリーニングとして活用するにはさらなる検討が必要と考えられた.ただ,50の質問から構成される既存の質問紙(AQ日本語版)は,質問数を28あるいは10とした短縮版を用いても,感度や特異度をそれ程損なうことがないことが分かった.また本調査は疾患群も対照群も大学生として過去の報告の不充分な点を補っており意義のある調査であったと考えられる. 症例調査では,昨年度の成果(修学支援や就労支援を受けた学生のWAIS-Ⅲのプロフィールに違いが認められる)を追認することができた.即ち下位項目「符号」と「記号」から構成される処理速度が,対照群の大学生に比べて,いずれかの支援を受けていた発達障害学生で有意に低かった.また,本研究で得られたデータを活用して,対照群のWAIS-Ⅲの結果と疾患コントロールとの比較を行い成果の一部を学術雑誌に投稿した.また調査中に教育的な症例(ACTH単独欠損症の治療により,発達障害に類似した認知プロフィールが正常化した例,ADHDの治療薬であるアトモキセチンによる稀な副作用を呈した例)があったため,学術集会で報告した.
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(13 results)