2016 Fiscal Year Annual Research Report
Development of novel platform for enzyme utilization in the body based on polymeric nanocapsules
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26288082
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
岸村 顕広 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (70422326)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 酵素 / ナノリアクター / ベシクル / タンパク質デリバリー / ナノ医薬品 / Biodetoxification |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、水中で簡便に酵素を封入できる高分子中空カプセルPICsomeを利用することで、生体適合性に優れ、生体内で安定に活性を維持し、長期間にわたって酵素を利用するための技術基盤を築くことを目指した。特に、(1)Bio-detoxification、(2)酵素補充、(3)ナノ光源デリバリー、を実行するための酵素封入PICsomeを作製し、疾患治療などに応用できる酵素型ナノリアクターの開発を進めた。平成28年度は、 (1)に関して、前年度の成果を基に即時型アレルギーのトリガになるヒスタミンを分解する酵素(ジアミンオキシダーゼ; DAO)を封入したPICsomeを用いて、マウス体内で誘発させた炎症性応答を抑える効果を実証した。この成果は新規biodetoxificationナノデバイスとして注目を集め、日本薬学会第137年会において講演ハイライトに選出された。さらに、花粉症などの症状緩和に用いるために、マウスを用いた粘膜付着性に関する評価に着手し、さらなる展開の準備を整えた。(2)に関しては、四量体酵素であるβ-galactosidase封入PICsomeを用いた系について検討を進め、生体内での長期活用や長期保存に向けた安定性向上の検討を行った。その結果、デキストラン共封入条件では-20 °C条件で一週間保存後でも活性が維持できた。また、単量体で活性を持つペルオキシダーゼ(HRP)についても顕著な活性維持効果が生体温度にて確認できたことから、PICsomeには酵素の実効濃度を高い状態で維持する働きの他、酵素周囲の物理的外濫を軽減する保護効果があることも明らかとした。また、細胞取り込み経路の制御などに向けて、リガンドの膜修飾法の確立に取り組んだ。(3)に関連して、発光酵素封入量・効率が十分でないことから、この点を解決する技術の開発に取り組んだ。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(36 results)