2016 Fiscal Year Annual Research Report
チャープマイクロ波変調近赤外レーザを用いた合成開口イメージングの研究
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26289126
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Research Institution | Fukuoka Institute of Technology |
Principal Investigator |
間瀬 淳 福岡工業大学, 付置研究所, 研究員 (00023325)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近木 祐一郎 福岡工業大学, 工学部, 教授 (10398109)
伊藤 直樹 (伊藤直樹) 宇部工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (50604849)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 計測工学 / 光無線融合技術 / リモートセンシング / 可視化 / 防災 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度は、「マイクロ波変調近赤外レーザイメージングシステムの確立」および「三次元イメージングの実験的検証」の課題を中心に研究を進めた。下記項目の1が前者、2および3が後者に対応する成果をまとめたものである。 1.近赤外レーザの振幅変調のための広帯域チャープマイクロ波信号、および被測定対象からの反射波信号の取得には、ベクトルネットワークアナライザ(周波数 10 MHz~30 GHz)のS21パラメータ(振幅および位相成分含む)を使用した。送受信光学系の決定のため、モノスタティック、バイススタティック両方式に対して、レーダ装置としての実験的検証を行った。その結果、無偏光キューブ形ビームスプリッタを使用した同軸仕様バイスタティック方式を用いることにより、被測定対象のレンジ方向位置にかかわらず反射波の光軸のずれを抑制することができ、ファイバコリメータに設置されたシングルモードファイバ(直径 9μm)に安定して反射波を導入することが可能となった。 2.送受信光学系をステップモータ駆動回転ステージに設置することにより、入射光をX軸、Y軸の二方向で精度よく(角度分解 0.02度)掃引することが可能になった。反射波信号の周波数-位相解析により、レンジ方向(Z軸)の位置情報が得られるため、これらを組み合わせることにより、実験室内に配置した任意の被測定物体(距離 5-10 m)の三次元イメージングを再構成することが可能となった。 3.位相信号の処理は、ⅰ)位相変化が1フリンジ(360度)以下の場合は、掃引周波数に対する位相変化の傾きを評価し、レファレンス(参照)位置からのZ軸の変化を求める(レンジ方向空間分解 2mm)、ⅱ)多フリンジの場合は、ゼロクロス法、フーリエ解析法を利用し、レンジ方向のダイナミックレンジを上げることに成功した(空間分解 8mm)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1.レーザイメージング装置のハードウェアについては、周辺の環境変化や機械的振動にかかわらず安定度が高く、ダイナミックレンジの大きい、すなわちレンジ方向の反射点の変化に対して光軸のずれが小さい送受信光学系の確立が最重要課題の一つであった。ビームスプリッタを使用したバイスタティック方式の有効性検証は大きな成果の一つである。 2.回転ステージを利用した送受信光学系によるアジマス方向二次元掃引、反射光変調マイクロ波成分の位相信号を処理することによるレンジ方向の導出を組合わせ、被測定対象の三次元イメージングの導出に成功した。レンジ方向の等高線から空間分解 2 mm を得たことによりマイクロ波変調レーザイメージングの原理的検証が実現したと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
レーザイメージングの実験的検証は進めることができた。今後実用化を図っていくために、以下の課題を推進する。 1.高精度遅延制御ディジタル発振器の製作:ベクトルネットワークアナライザ(VNA)を用いた信号処理では、周波数掃引に要する時間の制限から、非静止物体のイメージングには適用できない。この解決を目的として、高精度かつ高速で掃引可能なチャープ信号発生器の製作を進めている。手法としては、多段の周波数逓倍器と周波数変換器を組み合わせた方式で、4-8 GHz 発振器の製作が進行中である。 2.合成開口(SAR)イメージングの原理的検証を進める。 3.航空機等搭載システムの検討を行う。
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Causes of Carryover |
平成29年2月、国際会議主催者からの講演依頼があった。当該課題の成果を中心として報告するもので、今後の本課題の進展のためにも、会議に参加して発表および討論することが重要と考えた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
以下の経費としての使用を計画している。 1.国際会議の発表にかかる旅費および参加費 2.成果論文の投稿費
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Research Products
(15 results)
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[Journal Article] Millimeter-wave imaging of magnetic fusion plasmas: technology innovations advancing physics2017
Author(s)
Y. Wang, B. Tobias, Y. T. Chang, J. H. Yu, M. Li, F. Hu, M. Chen, T. Phan, A. V. Pham, Y. Zhu, C. W. Domier, L. Shi, E. Valeo, G. J. Kramer, D. Kuwahara, Y. Nagayama, A. Mase, N. C. Luhmann, Jr.
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Journal Title
Nuclear Fusion
Volume: 57
Pages: 072007/1-19
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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[Journal Article] A 60 GHz interferometer with a local oscillator integrated antenna array for divertor simulation2016
Author(s)
J. Kohagura, X. Wang, S. Kanno, M. Yoshikawa, D. Kuwahara, Y. Nagayama, Y. Shima, M. Chikatsu, M. Sakamoto, T. Imai, Y. Nakashima, A. Mase
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Journal Title
Review of Scientific Instruments
Volume: 87
Pages: 11E127
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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