2014 Fiscal Year Annual Research Report
限界集落における土地所有権の空洞化の特徴と対策-モンスーン・アジアの視点から-
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26292119
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
飯國 芳明 高知大学, 教育研究部総合科学系, 教授 (40184337)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大田 伊久雄 愛媛大学, 農学部, 教授 (00252495)
緒方 賢一 高知大学, 教育研究部人文社会科学系, 准教授 (00380296)
品川 優 佐賀大学, 経済学部, 准教授 (10363417)
松本 美香 高知大学, 自然科学系, 講師 (30437701)
玉里 恵美子 高知大学, 教育研究部総合科学系, 教授 (40268165)
松本 充郎 大阪大学, 国際公共政策研究科, 准教授 (70380300)
市川 昌広 高知大学, 自然科学系, 教授 (80390706)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 土地所有権 / 空洞化 / 北東アジア / 限界集落 / 原住民 / 地価 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、8月末に台湾から3名の研究者(程明修教授、張 恵東博士、呉宗謀博士)を招聘して、高知県の中山間地域視察を行い問題意識の共有する場とした。また、国内研究者もこの研究会に参加し、それぞれのレポートを提出して、今後の研究の進め方を検討した。その後、国内調査としては玉里・市川・飯國が高知県を中心に集落活動センターの悉皆調査や林業実態調査を行うとともに、地域林業経営の分析を継続して松本(美)が行った。 海外調査は、5月4日~16日まで大田が国立中興大学ならびに国立屏東科技大学において、国有林の経営管理と原住民への林地使用許可の実態に関する聞き取り調査および文献収集を行った。また、韓国については11月19日~22日に品川が韓国農村経済研究院において,韓国の農地流動の実態,農地売買の流れ,農地価格が上昇する背景等についてのヒアリング調査をおこなった。さらに、3月24日~29日には、市川・緒方・松本(充)・飯國が台湾の研究協力者(程明修教授、張恵東博士・高仁川博士)とともに台湾の原住民集落(宜蘭県大同郷南山村、新北市烏来地区)の調査を行い、台湾のおける原住民集落の社会構造の変化とその要因を分析した。また、合わせて今後の計画を具体化するための打ち合わせも行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2014年度の研究では、韓国及びマレーシアからの研究者を招聘する計画であったが、日程が合わず招聘ができなかった。このため、韓国分析がやや停滞した。他方、台湾の分析は研究組織のうち4名、海外の研究協力者を含めると計7名が3月の現地調査に参加することができた。この調査で研究者間の意思疎通が十分にはかられ、次の研究のための基礎固めができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は予定通り、各国での調査を進めるとともに、最終年度には調査結果を総括する形で分析を一括して公表する計画である。
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Causes of Carryover |
当初計画においては、8月に開催した研究会に韓国及びマレーシアからの研究者を招聘する計画であったが、日程調整が不調に終わり、招聘ができなかった。また、韓国への実態調査についても複数の研究者を派遣する予定であったが、こちらも繰り延べとなった。これらの理由から、次年度使用額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
本年度中に開催される海外からの研究者の招聘(3月に予定)、及び、8月に予定している韓国調査において、繰越金を使用する計画である。
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