2016 Fiscal Year Annual Research Report
限界集落における土地所有権の空洞化の特徴と対策-モンスーン・アジアの視点から-
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26292119
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
飯國 芳明 高知大学, 教育研究部総合科学系, 教授 (40184337)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大田 伊久雄 琉球大学, 農学部, 教授 (00252495)
緒方 賢一 高知大学, 教育研究部人文社会科学系, 教授 (00380296)
品川 優 佐賀大学, 経済学部, 教授 (10363417)
松本 美香 高知大学, 教育研究部自然科学系, 講師 (30437701)
玉里 恵美子 高知大学, 教育研究部総合科学系, 教授 (40268165)
松本 充郎 大阪大学, 国際公共政策研究科, 准教授 (70380300)
市川 昌広 高知大学, 教育研究部自然科学系, 教授 (80390706)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 所有権 / 人口転換 / 人口オーナス / 東アジア / 資源管理 |
Outline of Annual Research Achievements |
日本は戦後人口ボーナスによって経済が急速に発展し、短期間に豊かな経済を実現した。日本に続き台湾や韓国、そして、中国も人口ボーナスによる発展を享受している。本研究はこの人口ボーナスの後に到来するとされる人口オーナス期の地方における自然資源、とりわけ、土地管理の問題に焦点を当て、その管理が権利の空洞化から困難になる可能性と過程の解明を課題とした。 2016年度は、最終年度にあたる。5月27日~31日まで台湾・台北市において飯國芳明と松本充郎氏が台湾の研究協力者(程 明修:東呉大学、高 仁川:台北大学、張 恵東:台北大学、呉 宗謀:台湾中央研究院の各氏)と研究打ち合わせを行った。また、8月30日~9月2日には科研成果として公表する予定の出版物の執筆者が高知大学に参集して最終打ち合わせを実施した。さらに、3月上旬には市川昌広氏がサラワク州(マレーシア)の補足調査を実施し、3月末には原稿と翻訳原稿のほとんどが提出され編集に着手した。また、これまで調査研究の展開が十分でなかったフィリピンの動向については、久留米大学の葉山アヤコ氏の参画を得て、各国との比較研究が可能となった。 本年度は欧州の研究から展開された人口転換論および東アジアの経済発展を解明する過程で整理された人口ボーナス、人口オーナス論を用いて以上の成果を整理するための枠組みを確定させた。合わせて、法学的な視点からはヘラーのアンチコモンズ論に拠りながら、所有権が分割されるプロセスの法学的契機を検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
出版に向けての分析の枠組みづくりや調整に時間を要したため、出版社に原稿の提出を予定していた12月末にすべての原稿が調わなかった。このため、本科研の最終年度の繰り延べ申請を行い、2019年度に成果をまとめて公表することとした。
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Strategy for Future Research Activity |
すでに述べた通り、成果の公表の手続きが遅れており、本年度はこのとりまとめに注力する。9月までには最終原稿を取り揃え、年度末には出版の形で成果のアウトリーチを行う計画である。この作業のために、事業を1年延長する手続きをとった。
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Causes of Carryover |
出版に関わる枠組みづくり及び調整に時間を要して、原稿の提出が予定していた12月末に間に合わなかった。このため、本科研の最終年度の繰り延べ申請を行い、2019年度に成果をまとめて公表することとした。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
すでに、ほとんどの原稿が揃っており、本年度内の公表に向けた作業を進める計画である。また、翻訳の残り(1章分)についても予算を確保し、実施する計画である。
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Research Products
(15 results)