2017 Fiscal Year Annual Research Report
Challenges and Countermeasures of Hollowing out of Landownership in Marginal Communities: from the viewpoint of Monsoon Asia
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26292119
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
飯國 芳明 高知大学, 教育研究部総合科学系黒潮圏科学部門, 教授 (40184337)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大田 伊久雄 琉球大学, 農学部, 教授 (00252495)
緒方 賢一 高知大学, 教育研究部人文社会科学系人文社会科学部門, 教授 (00380296)
品川 優 佐賀大学, 経済学部, 教授 (10363417)
松本 美香 高知大学, 教育研究部自然科学系農学部門, 講師 (30437701)
玉里 恵美子 高知大学, 教育研究部総合科学系地域協働教育学部門, 教授 (40268165)
松本 充郎 大阪大学, 国際公共政策研究科, 准教授 (70380300)
市川 昌広 高知大学, 教育研究部自然科学系農学部門, 教授 (80390706)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 東アジア / 土地所有権 / 空洞化 / 人口論 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、研究期間を1年延長して、成果のとりまとめを行った。取りまとめた成果は、飯國芳明・程 明修・金 泰坤・松本充郎編著(2018)『土地所有権の空洞化 東アジアからの人口論的展望』ナカニシヤ出版として出版した。最終とりまとめの作業として、2018年2月に国内の執筆者が高知大学に参集し、出版にむけての議論を重ねた。 同書では、東アジアの日台韓の中山間地域における空洞化の現状をフィールド調査に基づいて検討し、実態を国際的・学際的な視点から分析した。また、国内の空洞化の解決策についても検討を行った。主な結論は次の通りである。1)欧州と比較するとき、本を含む北東アジア諸国では、人口転換の期間が短く、転換が収束に向かう第Ⅱ局面において大きな人口ボーナスを生んできた。2)東アジア各国と比較すると、日本の特殊性が浮かび上がった。日本以外の国では土地所有権の空洞化に歯止めを掛ける要因(逆都市化、土地の高い流動性、少数民族の存在、海外労働力の受け入れ、人口ボーナスが発現しない)が存在している。しかし、日本にはそうした要因がみあたらない。3)日本の土地所有権の空洞化問題の解決は容易でない。その要因は、主として2つある。すなわち、変更が難しい相続制度及び登記を進めるための経済的なインセンティブの低さである。4)今後は、経済的なインセンティブの働く可能性のある土地とそうでない土地を峻別し(ゾーニング)、インセンティブの存在しうる土地については利用を強く促す制度の適用が検討されてよい。5)また、産業の枠にこだわらない土地所有者情報の共有と利用ができる仕組みが必要である。こうした情報は、地域住民が主体的に集積し、総合的な観点から利用を進める組織(地域運営組織など)に集約することが望ましい。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(12 results)