2014 Fiscal Year Annual Research Report
次世代型スーパー肝線維化改善細胞を用いた肝臓再生療法開発への基盤研究
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26293175
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
寺井 崇二 新潟大学, 医歯学系, 教授 (00332809)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤澤 浩一 山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (00448284)
石川 剛 山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (20569305)
高見 太郎 山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (60511251)
坂井田 功 山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80263763)
岩本 拓也 山口大学, 医学部附属病院, 助教 (80634716)
山本 直樹 山口大学, 大学教育機構, 講師 (90448283)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 移植・再生医療 / 再生医学 / 老化 / トランスレーショナルリサーチ / 細胞・組織 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は、間葉系幹細胞およびマクロファージの性状解析およびrFGF2、DFO 投与による老化予防の解析(in vitro)を行った。 細胞内の酸素消費についてはフレックスアナライザーを用いて評価する。同時に長期培養によるβgal,p16,p21, p27 さらにHHMなどの老化関連マーカーを評価している。また細胞老化の予防効果を検討するためrFGF2 およびDeferoxamine(DFO)や徐放化DFO、rFGF2 を投与し細胞の形状変化、酸素濃度、代謝の変化の解析および、遺伝子発現変化をDNA-Chip またmiRNA 解析を行い比較検討した。 さらに、上記のDNA-Chip 解析の結果からin vitro, in vivo にて共通な、間葉系幹細胞、マクロファージの共通な遺伝子変化、差異のある遺伝子変化を解析しさらにIPA パスウェイ解析を行い上流で制御する分子の抽出を目指し、検証を継続している。 一方で、我々が開発したヒト骨髄単核球細胞からのヒト間葉系幹細胞培養法で、間葉系幹細胞を作成し、免疫不全マウスに投与し、拒絶反応が起こるか評価する実験系を推進している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究計画の進捗状況はほぼ予定通りであるが、研究代表者の所属先変更に伴う研究の連携、実験器具の準備を含むセットアップのため、予定より総合的にはやや遅れが生じた。
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Strategy for Future Research Activity |
当初、実施予定であった間葉系幹細胞およびマクロファージを同種同系肝硬変マウスに投与しその効果の変化を検討する実験については、研究代表者の所属先変更に伴い、平成27年度に再開することとなった。GFPTg マウス由来間葉系幹細胞、DsRedTg マウス由来の培養したマクロファージを四塩化炭素投与による同種同系の肝硬変症マウスに投与し肝線維化改善効果(シリウスレッド染色)、コラゲナーゼ活性、肝前駆細胞の誘導(EpCAM 染色)、肝細胞の増殖(PCNA 染色)、また前駆細胞の活性化サイトカインとしてTweak, Wnt, Notchシグナルの変化を検討し、間葉系幹細胞およびマクロファージのどちらがより線維化改善能、肝前駆細胞の誘導能が強いか評価する。この時点において投与する細胞の投与量を増加させ評価し、さらにin vivo で肝臓組織中の組織酸素濃度を評価する。 また、間葉系幹細胞およびマクロファージの混合培養による解析を行う。具体的には、間葉系幹細胞(GFP 陽性)およびマクロファージ(DsRed 陽性)を混合培養することで、酸素濃度の変化、細胞代謝変化、Tweak, Wnt, Notch,MMP9, HIF, VEGF などの変化が細胞間相互作用の違いで生じるかどうかを評価する。培養過程での蛍光標識の変化を検討し、間葉系幹細胞とマクロファージの細胞間相互作用による蛍光イメージの変化、また遺伝子発現、miRNA の変化も検討する。
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Causes of Carryover |
進歩状況は、ほぼ計画通りであるが、研究代表者の所属機関変更に伴う遅れのため、次年度使用額が生じ、繰り越しを希望している。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
研究代表者の新所属先で研究環境が整備されたことから、平成27年度に使用する予定となった研究費は、当初の計画通り使用する予定で、仕様計画に変更はない。
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Research Products
(3 results)