2014 Fiscal Year Annual Research Report
アルツハイマー病における神経新生と神経炎症発症起点の生体画像を用いた病態研究
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26293263
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
尾内 康臣 浜松医科大学, メディカルフォトニクス研究センター, 教授 (40436978)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
植木 孝俊 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (60317328)
間賀田 泰寛 浜松医科大学, メディカルフォトニクス研究センター, 教授 (20209399)
寺田 達弘 浜松医科大学, メディカルフォトニクス研究センター, 助教 (80550178)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | アルツハイマー病 / 活性化ミクログリア |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度では、caspase-3/-7 等のプロテアーゼ様酵素の活性を培養生細胞にて蛍光イメーングもしくはNMR で定量解析することができる申請者ら独自の分子動態解析技術を基に、タンパク質プロセシングをin vivo で観察できるMRI をおこなった。モデルマウスの脳内でFKN 産生の変化を経時的に追うことが可能となると考え行った。病態脳における可溶性FKN 産生の低下は、ミクログリア活性化に先だって生じることが報告されているので、SAMP8マウスにて、上記MRI による可溶性FKN 産生in vivo イメージングを併せて行い、発症超早期のマウス脳スライスを調製した。また、その超早期SAMP8マウスの脳組織から、レーザーマイクロダイセクション法(LMD 法)によりニューロンとミクログリアを採取し、それら細胞での遺伝子発現をDNA マイクロアレイにより網羅的に解析した。FKN-CX3CR1 情報伝達系、CD200-CD200R 情報伝達系の阻害は、ニューロンにおけるFKN とCD200、ミクログリアにおけるCX3CR1 とCD200R の発現減少もしくは機能低下等に起因するので、それら遺伝子の転写調節因子、及び、受容体結合タンパク質の探索を、免疫沈降、蛍光相関分光法(FCS)等によって行い、それを上記DNA マイクロアレイの解析結果と照合させた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
caspase-3/-7 等のプロテアーゼ様酵素の活性を培養生細胞にて蛍光イメーングもしくはNMR で定量解析することができる分子動態解析技術を基に、タンパク質プロセシングをin vivo で観察できるMRI を創出した点。可溶性FKN 産生in vivo イメージングを進めた点である。
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Strategy for Future Research Activity |
ITAM-Syk 情報伝達系(賦活系)の内因性リガンドの検索・同定ITAM-Syk 情報伝達系はITIM 情報伝達系と拮抗的に機能し、TREM2 やSIRPb-1 等の膜受容体にリガンドが結合することで賦活するが、病態脳にてミクログリア活性化を惹起する内因性リガンドはまだ分かっていないため、この可溶性FKN 産生in vivo イメージングを応用して検討する。
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Causes of Carryover |
SAMP8マウスを使ったレーザーマイクロダイセクション法(LMD 法)の実験の調節が遅れたため、次年度に行う費用として繰り越した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
SAMP8マウスより発症超早期の脳組織を調製し、TREM2 とSIRPb-1に結合する内因性リガンドをアフィニティクロマトグラフィ/質量分析等で探索するとともに、PETプローブでin vivo解析を行う。
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