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2015 Fiscal Year Annual Research Report

高分化能TET1ヒトiPS細胞を用いた高効率心房筋分別法の確立

Research Project

Project/Area Number 26293313
Research InstitutionSaitama Medical University

Principal Investigator

千本松 孝明  埼玉医科大学, 医学部, 教授 (70216563)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 加藤 英政  埼玉医科大学, 医学部, 客員准教授 (50292123)
井口 篤志  埼玉医科大学, 医学部, 教授 (90222851)
Project Period (FY) 2014-04-01 – 2018-03-31
KeywordsヒトiPS細胞 / 心筋細胞 / 間葉系細胞
Outline of Annual Research Achievements

昨年度の研究実績の概要にも記載したが、購入した間葉系細胞を用いてヒトiPS細胞誘導を行った場合、今までに発表されたプロトコ―ルを用いて問題なくヒトiPS細胞を誘導することは可能である。一方患者由来初代培養間葉系細胞を用いた場合、皮膚由来であれば、その効率は購入したそれに比して極めて悪いもののiPS細胞を誘導することは可能であるが、患者心房由来線維芽細胞を用いた場合、山中法やそれに準拠した方法を用いてもiPS細胞を誘導することは不可能であった。その1つの理由として、病態を有した心臓(手術により切離 破棄されるものである。)のため、筋線維芽細胞が高発現しているためであった。しかし、平成27年度後半にiPS細胞誘導の際生じる遺伝子群発現の変化に注目し、その誘導による遺伝子発現変化を生じやすくなるように細胞培養液を細かく変化させたところ、心房由来もしくは他の間葉系細胞(予備実験)からもヒトiPS細胞誘導に成功した。これら誘導されたiPS細胞からも我々の最終目的である心筋細胞群の誘導を確認した。ただし、依然その誘導効率は決して高くなく、更なる誘導効率の高い誘導法を推し進めている。これら培養液を変化させる方法を用いて皮膚由来間葉系細胞でiPS細胞誘導をかけると極めて効率が良くなることも確認している。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

前回同様、概ね順調と考えている。皮膚由来線維芽細胞を用いたiPS細胞誘導では、心筋細胞群誘導を成功しており、現在表面抗体を用いた心筋細胞、心房筋細胞分別実験を実行中である。
最大の問題点であった心臓由来線維芽細胞からのiPS細胞誘導は、遺伝子導入後の培養液の変更で誘導が可能となった。まだまだ効率は良くないが、同一患者の異なる臓器(生理的、病的臓器を含め)からのiPS細胞誘導が可能となった。
皮膚もしくは心臓由来線維芽細胞―ヒトiPS細胞誘導―心筋細胞群誘導ー心筋細胞分別(現在進行中)の一連の誘導にほぼめどが立つ状況である。

Strategy for Future Research Activity

上述したように、心臓由来線維芽細胞からもiPS細胞誘導が可能となった。しかし、効率も決して高くなく、線維芽細胞培養に牛胎児血清(FBS)等を使用しており、完全なXeno-Freeとは言えない。そこで、これら技術、結果を用いて1、すべて工程をXeno-Freeで行う。2、同一患者の異なる間葉系細胞から誘導をかけたiPS細胞の品質評価を行う(果たして心筋細胞誘導に間葉系の選択性は存在するか?)。3、当然のことながら、培養液変化におけるヒトiPS細胞誘導メカニズムの検証を行う。4、心筋細胞群 最易誘導法の確立を目指す(昨今、臨床応用が騒がれているが、重症心不全患者の場合、少なくとも100g近くの機能の正常な心筋(20億個前後の細胞)が必要であり、効率を高める技術は必須である。)。5、,心筋細胞群より心房筋細胞分別技術の確立を最終目標とする。

Causes of Carryover

平成27年度において、心臓由来線維芽細胞からのヒトiPS細胞誘導が困難であるという局面に当たり、実験そのものが膠着した。iPS細胞関連培養液、その他関連化学製品は高価であり、さらにある程度の使用期限があるため、致し方なく繰り越すことを選択した。

Expenditure Plan for Carryover Budget

現在、心臓由来線維芽細胞からのヒトiPS細胞誘導のブレークスルーはほぼ完了しており、実験は予定通り実行できると考えている。

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Published: 2017-01-06  

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