2015 Fiscal Year Annual Research Report
高校生のメンタルヘルスリテラシー教育の開発と効果評価
Project/Area Number |
26293482
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Research Institution | Seirei Christopher University |
Principal Investigator |
篁 宗一 聖隷クリストファー大学, 看護学部, 教授 (60362878)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
猫田 泰敏 首都大学東京, その他の研究科, 教授 (30180699)
清水 隆裕 聖隷クリストファー大学, 看護学部, 助教 (60584985)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | メンタルへルスリテラシー / 早期介入 / 高校生 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は高校生を対象にメンタルへルスリテラシー向上を目的とした教育プログラムの開発と実践、縦断評価を行う事を目的とする。平成27年度は主に5点を実施した。①高校教員対象の教育プログラムの実施評価:教育の実施時に参加者を対象にメンタルへルスのニーズを測定。参加30名全員から回答を得た。メンタルヘルス問題の経験では【統合失調症】【うつ病】【摂食障害】【パニック障害】【自傷行為】が苦慮する精神疾患・行為だった。対応は【個別に話をする】【カウンセリングなど受診を勧める】が中心だった。必要だと思う事は【周囲も含めて正確な知識により気づく】【連携により一人で抱え込まない】【相手の心に寄り添うこと】だった。実際の対応は教員自ら、もしくは他専門家に預けるといった個別対応が主だった。これらの結果から対象生徒の支援は保護者・上司・教員本人・生徒を含めた包括的・継続的な支援が必要であり、またその事を教員らが共通認識するといった内容を教育に含める必要があると見出された。②生徒対象の調査の実施評価:予防ニーズを明らかにするため調査を実施。東海地方私立高校一校の全学年814名の生徒を対象とした。現在分析中。③中学生対象の教育プログラム実施と評価:長期にわたる縦断的な教育プログラムを作成するため、中国地方の公立中学一校の全学年118名を対象として介入群と対照群に振り分け教育効果を短期的に測定した。現在分析中。同時に高校進学後の効果を測定するために中学三年生の調査協力を募った。④講師育成:東海地方の精神保健福祉センターにおいて、講師育成を目的とした研修会を実施し、教育関係者ら12名の講師育成とニーズを評価した。⑤プログラム開発:当事者および医療専門職者にインタビューを行い、妥当なプログラム内容の検討を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
プログラムの実施校の選定と教育プログラム開発が途上にあるため。
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Strategy for Future Research Activity |
実施地域の拡大と、候補校の選定を進めて、確定する必要がある。プログラムも生徒・教員のニーズに対応して、開発を進める必要がある。
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Causes of Carryover |
教育実施の候補校を確定するのが困難であり、その分旅費の支出が少なかったためである。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
現在確定している候補校に加えて、異なる地域の教育機関への協力を得るためのネットワークを形成するため、研究会の実施や講師育成費用に使用する。
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