2017 Fiscal Year Annual Research Report
アラブ=ベルベル文学の比較地域文化的研究体制の構築
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26300021
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
鵜戸 聡 鹿児島大学, 法文教育学域法文学系, 准教授 (70713981)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
二村 淳子 鹿児島大学, 共通教育センター, 講師 (20782452)
石川 清子 静岡文化芸術大学, 人文・社会学部, 教授 (30329528)
酒井 佑輔 鹿児島大学, 法文教育学域法文学系, 講師 (30632591)
青柳 悦子 筑波大学, 人文社会系, 教授 (70195171)
武内 旬子 神戸市外国語大学, 外国語学部, 教授 (70236420)
細田 和江 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 助教 (80779570)
柳谷 あゆみ 公益財団法人東洋文庫, 研究部, 研究員 (90450220)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | マグレブ文学 / アラブ文学 / 北アフリカ / アルジェリア / 比較文学 / ヴァナキュラー文化 |
Outline of Annual Research Achievements |
マラケシュでムハンマド・ディブに関するシンポジウムに参加し、現地の作家や評論家と面談、最近の文学状況について情報交換を行い、ユダヤ人街を視察するなど、北アフリカで現地調査を行ったほか、研究代表者が本務校の用務で台湾に長期滞在していたため、現地の海外研究協力者と研究交流を行い、言語状況に関する調査・資料収集を行った。 研究の最終年度ということもあり、主にこれまでの調査結果の整理、論文の執筆のほか、その成果を活かした翻訳業務に多くを費やした。年度中に出版まで漕ぎ着けた作品はザカリーヤー・ターミル『酸っぱいブドウ・はりねずみ』(柳谷あゆみ訳・白水社)のみであるが、ほかにゲラや全訳レベルまで仕上がっている訳稿は4点に及び、現在編集者の作業を待っている段階である。 また、28年度末に大掛かりな国際シンポジウムを開催したため、29年度はその発表をもとにした原稿の収集・整理を行ったが、外国人研究者からの原稿提出が遅れ、また論文集をフランス語のみではなく、日本語とのバイリンガルにすることとしたため、翻訳などの業務が生じ、刊行は次年度にずれ込むことになった。その他、海外の学術雑誌の依頼で提出した論文などもあるが、刊行スケジュールが欧米年度に沿っており、日本の年度を越えてしまうなど、研究成果の公表については当初の想定よりも少なくなってしまったが、実際に行った研究の量と成果については十分なものがあると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
海外の学術雑誌に提供した論文のほか、単行本に寄せた論文や文学作品の翻訳など、編集者や出版社の事情で刊行が遅れているものが多々あるため、年度中の公刊に至った成果が予想を下回ったものの、原稿レベルでは相当の成果を蓄積することができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後はこれまでに蓄積した原稿の刊行(国際シンポジウムのプロシーディング、研究書、翻訳書など)に努めるほか、7月に開催される4年に一度の中東研究世界大会で成果の一部を発表する予定である。
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Causes of Carryover |
国際シンポジウムのプロシーディングをバイリンガル版にすることにしたため、翻訳・編集に必要な時間が大幅に増えた。次年度予算はこの翻訳料・印刷費に当てるほか、今回の4年にわたる共同研究の成果を国際学会で報告し、海外の研究者との新たな共同研究に繋げていくための資金とする。
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