2014 Fiscal Year Annual Research Report
新疆ウイグル自治区、内蒙古自治区の観光動態に関する総合研究
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26301006
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Research Institution | Osaka Seikei College |
Principal Investigator |
山田 勅之 大阪成蹊短期大学, 観光学科, 准教授 (40582995)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大野 旭(楊海英) 静岡大学, 人文社会科学部, 教授 (40278651)
石原 享一 北海商科大学, 商学部, 教授 (60283850)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 観光 / 少数民族 / 新疆 / 内モンゴル / 政治経済 |
Outline of Annual Research Achievements |
・山田勅之:5月2日~6日にかけて新疆大学旅游学院と同大国際交流処へ赴き、共同研究について会合を持った。また、内蒙古大学蒙古学院へ赴き、共同研究について会合を持った。8月4日~16日に内モンゴル自治区オルドス市のチンギスハーン陵とフフホト市の昭君文化節の調査を実施した。この調査の成果をそれぞれ1点づつ挙げておく。オルドス市では、チンギスハーン陵旅游管理局の協力の下、祭祀を執り行うダルハトへの聞取りや陵園内を調査した。フフホトでは昭君文化節を2日にわたり調査することができた。王昭君の降嫁は中原王朝と遊牧国家の友好の象徴であり、中華民族形成の象徴と中国政府は喧伝している。昭君文化節はその認識を観光の場で発露するものであるが、その実態は訪れる観光客が少なく、実施する側もそのモチベーションが大変低いものであることがわかった。12月21~31日ウルムチへ赴き、来年度実施の学術交流会の日程などについて相談をした。そのほか、先行研究と資料の収集整理を行った。なお、研究成果は雑誌が2編、発表が1回である。 ・大野旭(楊海英):8月3日~14日にかけて、内モンゴル自治区のオルドス市において調査を実施。なお、研究成果は著書が2冊、編著書が2編である。 ・石原享一:先行研究と資料の収集と整理。中国経済研究の立場からの研究グループへの指導。なお、研究成果は新聞評論が1編、講演が2回である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新疆や内モンゴルの観光に関する先行研究や資料の収集整理を行った。 新疆ウイグル自治区での祭事の調査や観光業の調査が、ウルムチ市駅前爆破事件や人民広場爆破事件などといった民族問題発生の影響で困難となり実施できなかった。その代替として内モンゴルの昭君文化節やチンギスハーン陵での聞き取りを実施することができた。 従って、全体として、「(3)やや遅れている」と評価する。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度で実施できなかった、新疆における祭事を中心とした観光文化(トルファンのブドウ祭、ホータンの玉石祭、クルバン祭)に関する調査と観光産業(ウルムチ大バザール内のウイグル舞踊劇場、新疆ウイグル自治区内の旅行会社、ガイド、ホテル、土産屋、教育機関)の調査を実施する。また、新疆大学にて学術交流会を開催する予定である。 これらの成果は、観光学術学会やアジア政経学会などで発表する予定である。
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Causes of Carryover |
新疆ウイグル自治区での祭事の調査や観光業の調査が、ウルムチ市駅前爆破事件や人民広場爆破事件などといった民族問題発生の影響で困難となり実施できなかった。その代替として内モンゴルの昭君文化節やチンギスハーン陵での聞き取りを実施したが、差額が生じることとなった。 なお、このような地域の特殊性にともなう保留事項は、本科研申請の段階で記載している。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成26年度で実施できなかった、新疆における祭事を中心とした観光文化(トルファンのブドウ祭、ホータンの玉石祭、クルバン祭)に関する調査と観光産業(ウルムチ大バザール内のウイグル舞踊劇場、新疆ウイグル自治区内の旅行会社、ガイド、ホテル、土産屋、教育機関)の調査を実施する。また、新疆大学にて学術交流会を開催する予定である。 これらの調査項目、成果発表などに使用していく予定である。
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