2016 Fiscal Year Annual Research Report
公的部門における法の担い手の養成と役割に関する比較調査研究
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26301010
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
高橋 明男 大阪大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 教授 (60206787)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹中 浩 大阪大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 教授 (00171661)
北村 和生 立命館大学, 法務研究科, 教授 (00268129)
佐伯 彰洋 同志社大学, 法学部, 教授 (10257793)
三阪 佳弘 大阪大学, 高等司法研究科, 教授 (30219612)
恩地 紀代子 神戸学院大学, 法学部, 教授 (60399219)
南川 和宣 岡山大学, 法務研究科, 教授 (60457231)
折登 美紀 福岡大学, 法学部, 教授 (80248286)
佐藤 英世 東北学院大学, 法学部, 教授 (90205899)
田中 孝和 姫路獨協大学, 法学部, 准教授 (90441328)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 公的部門 / 法の担い手 / 法曹養成 / 法曹の役割 / 公務員養成・採用 / 法学教育 / 実務教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度においては、これまでの調査研究の中間総括となる国際シンポジウムを行うために、各メンバーにおいて担当するアメリカ、ドイツ、フランス、イギリス、ロシア及び日本に関して、行政官の採用のあり方と法学教育・実務教育の関わり方、行政官採用試験と法曹試験の関連、公的部門における法曹または法学系出身者の役割、行政不服審査制度の状況等の調査研究を進めると共に、国内外からの招待報告者の選定を進めた。平成29年2月18日に大阪大学において国際シンポジウム「公的部門における法の担い手のあり方と行政法・行政法学」を開催し、各メンバーの報告に海外からの招待報告者2名、国内からの招待報告者4名による報告を合わせて16名の報告と討論を行い、中間総括を行った。 シンポジウムでは、第1セッション「公的部門における立法と法律専門家」において、主として行政による立法案の作成に係る法律専門家の関わり方に焦点を当ててドイツ、フランス、EU、イギリスと日本について報告が行われた。第2セッション「公的部門における法律専門家の採用と大学教育」において、行政官と法曹の養成と採用に係る大学教育との関わりに焦点を当てて日本、ドイツ、イギリス、ロシアについて報告が行われた。第3セッション「公的部門における法の運用・執行と法律専門家」において、法の運用・執行段階における法律専門家の役割に焦点を当てて日本の地方自治体における状況、フランスとドイツの状況について報告が行われた。第4セッション「公的部門における不服審査と法律専門家」において、行政不服審査における法律専門家の役割に焦点を当てて日本、ドイツ、アメリカの状況について報告が行われた。 これらの報告で明らかにされた各国の状況と討論により、本調査研究の目的である公的部門における法の担い手の養成と役割に係る国際比較を顕著に進めることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成28年度において各メンバーと招待報告者が参加した国際シンポジウムを開催し、これまでの調査研究の中間総括を行い、大陸法圏のドイツ、フランス、EU、コモンロー圏のイギリスとアメリカ、旧社会主義国のロシア、さらに日本について、それぞれの国の公的部門における法曹・法律専門家の採用と役割、法曹養成・公務員養成と大学教育との関わり、中央と地方における違い等の多岐にわたる検討を行うことができた。予定している調査研究はこれまで概ね順調に進捗していると言うことができる。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度である平成29年度においては、平成28年度に行った国際シンポジウムの成果を公表することにより、調査研究の最終的な成果とする。そのため、シンポジウムの内容を体系的に整理し直し、「行政における法の担い手の養成とその役割―法を作り市民に法を語る公務員と法曹―」を仮題として体系書としてまとめ、それに沿って、シンポジウムにおいて報告を行った各メンバー及び招待報告者において、報告内容を研究論文とするための作業を進める。作業を進める中で必要に応じて、国内外の調査を行う準備を整える。
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Causes of Carryover |
国際シンポジウムにおいて日英同時通訳を行ったが、当初の見込みより割安で行うことができたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
国際シンポジウムの成果を公表するために、シンポジウムの記録の文字起こしと平成28年度に実施した海外調査記録の文字起こしを行う予定であり、そのための費用として使用する予定である。
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Research Products
(13 results)