2016 Fiscal Year Annual Research Report
Structure and Transformation of Urban Bottom in Metro Manila: From Overurbanization to Globalized City
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26301029
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Research Institution | Institute on Social Theory and Dynamics |
Principal Investigator |
青木 秀男 特定非営利活動法人社会理論・動態研究所, 研究部, 研究員 (50079266)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小ヶ谷 千穂 フェリス女学院大学, 文学部, 教授 (00401688)
石岡 丈昇 北海道大学, 教育学研究科(研究院), 准教授 (10515472)
吉田 舞 特定非営利活動法人社会理論・動態研究所, その他部局等, 研究員 (50601902)
太田 麻希子 立教大学, 社会学部, 助教 (20726088)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | グローバル都市 / マニラ首都圏 / 都市底辺層 / 新労務 / 新貧困 |
Outline of Annual Research Achievements |
途上国都市の底辺層が変容している。非正規雇用と雑業が膨張し、新たな職種が出現し、都市開発により居住構造が変容し、伝統型貧困に加え新しい貧困が現れている。地方の移住者が減り、大都市に移住者二・三世が増え、また海外就労者が増えている。本(共同)研究は、これらの実態を5つの底辺層居住地の調査により解明し、新労務/新貧困を鍵概念に分析した。具体的に、マニラ首都圏の出稼ぎ経験者、下層女性、少数民族、スクオッター住民、ホームレスを対象に、労働(非正規/雑業)、居住(定住/非定住)、貧困(旧/新)、移動(国内/海外就労)について分析した。そして、次のような知見を得た。一つ、底辺層の人口の中心は、農村移住者ではなく、マニラ生れの二世・三世に移っている。国内出稼ぎの地方都市化と底辺層のマニラ内再生産が進んでいる。二世・三世の多くは、移住者一世の貧困を脱出できていない。二つ、雇用の多様化が進んでいる。一方で、少数ながら、スクオッターに住んで、高学歴・ホワイトカラー職に就く人々が現れている。他方で、サービス職種が増え、その底辺で伝統的雑業に加え、新たな雑業職種が増えている。さらに最底辺で、雑業にさえ就けない人々が現れている。三つ、底辺層が階層分化している。スクオッター内の階層格差が拡大している。また、地方からの先住民の出稼ぎが増え、底辺層の最底辺を構成している。さらに街頭で暮すホームレスが増えている。四つ、底辺層の空間移動において、農村移住者が減り、スクオッター撤去に伴う都市内移動が増え、その中からスクオッターにも住めないホームレスが現れている。他方で、底辺層の上層に、少数ではあるが起業や海外出稼ぎをめざす人々が現れ、スクオッターを脱出している。海外出稼ぎは、居住階層の上昇の跳躍台となっている。本研究は、これらの実態の分析と解釈をさらに続け、英語本にまとめ、刊行予定である。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(19 results)