2014 Fiscal Year Annual Research Report
洪水堆積物の放射性核種同定にもとづく沿岸域堆積過程の復原に関する比較流域研究
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26303004
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
東 良慶 京都大学, 防災研究所, 助教 (50464201)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関口 秀雄 大阪市立大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (20027296)
平石 哲也 京都大学, 防災研究所, 教授 (20371750)
山崎 秀夫 近畿大学, 理工学部, 教授 (30140312)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 洪水堆積物 / 沿岸域 / 堆積過程 / 放射性核種 / 比較流域研究 / フランス南部 / ローヌ川河口 / 国際情報交換 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は海岸侵食の根本的な課題である沿岸域の堆積物配分過程,すなわち,堆積物収支の特性を明らかにすることを目的としている.沿岸海底域における堆積層に含まれる放射性核種を時間情報の鍵として,最近100年スケールの堆積過程を同定する.調査流域として,当初はローヌ川(フランス),ポー川(イタリア)を候補として挙げ,チェルノブイリ原発事故(1986年)由来の放射性核種を鍵層とする計画としていた. 平成26年度は文献調査および海外共同研究者(フランス人研究者)との綿密な研究打合せを実施した.その結果,現地調査エリアとしてローヌ川河口域が最適であることを確認し,設定した.現在,平成27年度の夏季集中調査に向けて,調査手法および調査資材の準備中である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
申請時の研究計画では1年目に海底堆積物の柱状採取の実施を予定していたが,調査作業に関わる経費が不足するため,これらに充当するはずであった経費を2年目(平成27年度)に集中投資することにより,実施する予定である.したがって,当初の計画よりもやや遅れているが,2年目に確実に実施できると考えており,最終的な研究目的の達成度に関しては問題は生じないと考えている.
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度は本研究の根幹である現地調査(海底堆積物の柱状採取)を実施する計画であり,平成26年度から繰り越した研究費も併せて集中投資することにより,確実に実施する計画である.堆積層が採取できれば,その化学分析,物理測定に関しては共同研究者が既に確立しており,着実に実施していく予定である.
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Causes of Carryover |
研究計画では平成26年度(本年度)に本研究の根幹でもある海底堆積物の採取を計画していたが,採取作業に関わる経費に対して本年度の研究費(その他(調査費))では不足していた.そこで,平成27年度(次年度)に実施を予定している海底堆積物採取作業に関わる経費と併せて集中投資し,調査を確実に実施するため.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
本研究の根幹となるローヌ川(フランス)の河口域での堆積物採取作業に平成27年度(次年度)研究費と併せて使用し,実施する計画である.
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