2015 Fiscal Year Research-status Report
協調キュレーション機能を持つ学習支援システムの開発と能動的学習での実践評価
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26330392
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
吉崎 弘一 大分大学, 学術情報拠点(情報基盤センター), 准教授 (10351785)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀田 博史 園田学園女子大学, 健康科学部, 教授 (60300349)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | キュレーション / 学習支援システム / 能動的学習 / 教育工学 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度までに開発してきた学習支援システムLePoに、Web上で公開された任意のコンテンツを収集し、独自の視点に基づいた構成物として編集した上で、コース内で共有・評価することを可能にするコンテンツキュレーション機能を追加実装した。このコンテンツキュレーション機能を用いることで、Webから収集した情報と利用者自身が入力・アップロードした情報から、キュレーション成果物としての「ストーリー」を構成することを可能にする。また、教授者は予め適当な情報を掲載したストーリーを、自身が担当するコース内の学習者にオンライン配布することができ、学習者がその初期状態のストーリーに、任意のコンテンツを加えたことを確認後、コース内でストーリーを閲覧共有することができる。 この教授者による足場かけを伴うストーリーの共有活動を、大学の主に初年次生を対象に研究論文の執筆指導をする際に用いた。この授業実践により、執筆に先立ちデジタルコンテンツを収集・整理・共有・評価するコンテンツキュレーション活動を行うことの効果を確認した。同機能の利用有無で分けた実験群・統制群の学習者が完成させた研究論文を対象に、複数人による査読評価を実施した結果、論文の構成要素の記述や論旨の明確さにおいて、実験群が有意に優れていたことが確認できた。このことは、今回実装した、足場かけを伴うストーリー機能が、文章の執筆指導に効果があったことを示唆する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究代表者の異動に伴い、システムの運用環境とシステムを実践評価する授業の内容を見直したため。
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Strategy for Future Research Activity |
複数の学習者で協調的にキュレーション活動を行うことを支援する機能を開発する。また、 開発するキュレーション機能の機能と操作性を向上させるため、開発したWebアプリケーションと連携するブラウザ拡張機能を開発することを計画している。
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Causes of Carryover |
タブレットPCを活用した授業実践の計画を見直し、平成28年度に延期したため
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成28年度にモバイルデバイスを活用した授業実践を行う
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