2016 Fiscal Year Annual Research Report
Study of plankton response to acidification of the ocean
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26340011
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
服部 寛 東海大学, 生物学部, 教授 (60208543)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 洋 石巻専修大学, 理工学部, 教授 (10183378)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 植物プランクトン / 動物プランクトン / 海洋酸性化 / 南極海 / 海洋環境 |
Outline of Annual Research Achievements |
海洋酸性化を二酸化炭素通気による再現実験や現場環境とプランクトンの分布の対応の調査を実施し、その中での植物プランクトン(円石藻類と珪藻類)と動物プランクトン(翼足類)の環境応答を確認して、将来の地球温暖化による海洋酸性化に伴うプランクトンの生態学的応答を現場実験において明らかにする目的に研究を行った。 平成26年度は、海鷹丸(東京海洋大学)の南極航海において以下の研究を実施した。 1)植物プランクトンにおいては溶存無機炭素濃度の環境が異なる水深から海水を採取して、予測される海洋酸性化に対する反応をメタゲノム解析により明らかにするとともに、遺伝的多様度と種多用度を算出して、環境と生物多様性の関係を評価した。環境変化前の現状把握としての、現在の南極海での植物プランクトン種組成とその鉛直分布を明らかにした。2)動物プランクトンの中で海洋酸性化に最も影響を受ける翼足類の現在の分布状況を把握すると同時に、その貝殻の微細構造の特徴を過去のサンプルと比較観察することにより、海洋酸性化の進行状況の把握することを試みた。 平成27年度も海鷹丸の南極航海において、上記の研究継続を行った他、植物プランクトンは時系列セジメントトラップを3層設置し、それらのサンプル解析結果から、珪藻類の形状(種)による沈降速度の違いを明らかにして、将来の環境変化から生じる種組成の変化がおよぼす鉛直的物質循環予測の基本データを求めた。動物プランクトンの翼足類種組成やサイズ組成の鉛直分布を求めて、海洋環境との対応を明らかにした。 平成28年度は、おもに研究試料分析と研究発表に力を注ぎ、現在IF付き国際誌に研究発表を行っている。
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Research Products
(6 results)