2016 Fiscal Year Annual Research Report
Development of land use regression model for exposure assessment in epidemiological studies on the health effects of air pollution
Project/Area Number |
26340046
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
中井 里史 横浜国立大学, 大学院環境情報研究院, 教授 (70217644)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 疫学研究 / 大気汚染 / 濃度予測 / 曝露評価 / GIS |
Outline of Annual Research Achievements |
2005年度の横浜市内一般環境大気測定局および自動車排出ガス測定局の計29ヶ所において測定されたNOx及びNO2の年平均の濃度(応答変数)と、その周辺の土地利用情報、人口、標高、道路延長、交通量等の既往研究で用いられていた地理情報(予測変数)との間で変数増加法によるステップワイズ法を用いて重回帰分析を実施し、線形回帰モデルを作成した。次いで、ArcGIS10.3を用いて汚染物質の濃度分布をマッピングすることにより、LURによる濃度分布図の特徴を整理した。 NOxの予測変数としては幹線道路延長、商業・業務用地、公共公益施設、田が選択され、NO2の予測変数としては幹線道路延長、商業・業務用地、畑・農地が選択された。度分布図の特徴としては、NOxとNO2ともに窒素酸化物の主な排出源と考えられる幹線道路周辺を高濃度と表現し、また横浜市の中心を高濃度と表現していることが挙げられ、局地的な濃度の高低が表現できている。一方で、交通量の大小に関わらず幹線道路沿いを一様に高濃度と表現していることや、高濃度と予想される沿岸部が低濃度となっているといった特徴が認められた。NOxの濃度分布に比べNO2の濃度分布は濃度レベルが低く、全体的に一様な配色となっていた。一方で部分的にNOxの方が低濃度となっている箇所が見受けられた。 100 m 格子点の緯度・経度に基づいた大気汚染物質濃度を推定でき、この程度の解像度であれば、住所データに基づいた曝露評価に用いることが可能であることが示唆された。一方、LURモデル構築や評価に必要な濃度観測地点数が不足している可能性がある課題を指摘し、対象地域面積に対する濃度観測地点数について更なる検討が必要であると考えた。 本研究の成果は大気環境学会にて報告したとともに、現在論文を投稿中である。
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Research Products
(4 results)