2016 Fiscal Year Research-status Report
既婚女性の就業選択行動と教育費の関係-パネルデータを用いた同時決定性分析―
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26350035
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
李 秀眞 弘前大学, 教育学部, 准教授 (30588926)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 韓国労働パネル / 私的教育費支出額 / 家計費に占める私的教育費の割合 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度の計画に基づき以下の研究を行った。平成27年度に行った分析において、家計の教育費支出と既婚女性の就業選択の関係が双方向的関係にある可能性が示唆された。今年度は、子どもの学校段階別の平均私的教育費の支出状況を踏まえたうえで、既婚女性の就業状況が私的教育費に与える影響を、私的教育費の支出額および私的教育費が家計費に占める割合にわけて分析を行った。韓国労働パネルの年次データを用いて、有配偶状態にあり、すべての子どもの年齢が満6歳から満18歳以下である有配偶女性を対象に分析を実施した。その結果は以下のとおりである。第1に、母親の就業形態別の家計の消費支出費目の支出額を比較したところ、本研究で注目する私的教育費は、未就業の場合、就業している場合よりやや高いものの、母親の就業形態別の差が認められなかった。一方、公的教育費および子どもへの小遣いにおいては、就業形態別の差がみられ、就業している場合に支出額が多いことが確認された。第2に、有配偶女性の就業形態が私的教育費に与える影響を分析した結果、未就業に比べて就業している場合に私的教育費の金額が少なくなることが明らかになった。これらの傾向は世帯の所得階層別の分析結果からも同様であった。以上の結果を踏まえると、女性の経済活動特性が、非経済活動である場合に、他の経済活動類型に比べて私的教育費をより多く支出というSeokら(2012)の研究と一致する結果であった。また、学歴をコントロールしても、未就業の場合の私的教育費が高いという点で、学歴が高い母親に関しては、就業していない場合に私的教育費が高いと指摘した、Kim(2008)の研究とも一致する結果が得られた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成28年度には、国際家政学会(IFHE)においてポスター発表を行い、関連分野の研究者から意見を得ることができた。また、パネルデータを用いる研究会に参加し、新しい分析手法も学ぶことができた。それらを踏まえて、研究内容を深め、分析結果をまとめることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度には、今までの分析結果をもとに、既存の分析方法と新しい分析方法を用いた結果を比較の視点をいれながらまとめる。また、論文として完成し、学術雑誌に投稿する。
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Causes of Carryover |
現在、研究計画の最終段階として論文執筆中であるが、新しい方法論を試みるため、論文完成には少し時間が必要である。また、論文投稿、掲載までの一連の手順を踏むには時間を要する。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
分析のプロセスや分析方法における妥当性を確保するために、統計セミナーに参加し、ヒアレビューをしてもらう予定であるため、統計セミナー参加費が必要である。また、論文投稿および掲載までには費用が発生する。
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Research Products
(2 results)