2015 Fiscal Year Research-status Report
緊急事態対処ビークルの効果的使用を目的とする計画立案・評価システムの開発
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26350447
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Research Institution | 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群) |
Principal Investigator |
宝崎 隆祐 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工, 電気情報学群, 教授 (20546048)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大山 達雄 政策研究大学院大学, その他の研究科, 教授 (30134323)
諸星 穂積 政策研究大学院大学, その他の研究科, 教授 (10272387)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | オペレーションズ・リサーチ / ゲーム理論 / 数理計画法 / データ解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
(1) 研究の目的の達成度:緊急事態対処に関し、近年最もその活用が期待されている無人航空機(UAV)の効果的使用を第1の研究目的としたが、UAVの任務達成を支援するための飛行経路立案手法については、その理論的手法開発はほぼ終了した。また、フリーソフトを用いた簡単なシミュレーションを実施した。 (2) 研究成果の概要と部外への公表:27年度はUAV運用のモデリングと関連する最適化問題の解法の更なる追究を行う計画であった。数理計画法を用いたUAVの経路決定法に関する主要な提案はすでに26年度に実施済みであり、27年度はその拡張として次のテーマに関する成果を得た。(1) 緊急事態における効果的捜索を捜索者と捜索対象者の2者の観点から見た場合のゲーム論的モデル化(雑誌論文3編、発表3件)、(2) 目標物捜索任務と情報収集任務のそれぞれに適した最適経路決定手法への改善と、海賊対処任務を想定したシミュレーションへの適用(卒業研究1編)、(3) 緊急車両の最適配置問題(発表1件)、(4) 緊急対処事態の代名詞でもある震災と鉄道・航空事故に関するデータ解析と、東日本大震災その他の現実的データの収集(雑誌論文5編,発表1件)、(5) 緊急事態における人間の健康管理に関する分析(雑誌論文1編,発表1件)。また研究成果の公表に関しては、14編の論文掲載と,招待講演1件と国際会議5件を含む計15件の発表を行い、幅広く普及活動を実施した。 (3) 学協会での活動:国内においては、① 日本OR学会春季・秋季研究発表会及び日本応用数理学会での発表、② 日本OR学会隷下の研究部会における講演と普及活動を行い、国外においては、③ 欧州OR連合会議、アジア・パシフィックOR学会連合及びORに関する国際会議において、研究成果の発表と普及活動を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
仮想UAVの運用形態に関するモデリングと捜索及び情報収集任務に適した経路決定手法の開発がほぼ終了したので、計画どおり実施されていると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、緊急事態対処に活用できるUAV以外のビークルに関する研究を開始する予定である。救急車両のような緊急事態対処で活用するビークルの移動空間(道路網や鉄道網)が、多くの場合一般的なネットワークとして表現できることを考え、これに緊急事態ではしばしば生起しうる各種主体の損耗を勘案して、損耗の生起しうる状況下でのネットワーク上で、ビークルの目的地への到着と任務達成を考慮した一般的なモデル開発を当面の目標とする。
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Causes of Carryover |
UAVのシミュレータとしてフリーソフトであるプロセッシングを使用したため、シミュレーションソフトを購入する必要が無くなったことが主な原因である。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
海外での国際会議参加の機会が増えることが予想されるため、その旅費や研究成果の論文誌等への掲載料等への充当額を増額する予定である。
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Research Products
(31 results)