2016 Fiscal Year Annual Research Report
Implications of AGEs for the development of OA and contracture
Project/Area Number |
26350645
|
Research Institution | Hiroshima International University |
Principal Investigator |
小澤 淳也 広島国際大学, 総合リハビリテーション学部, 准教授 (00435059)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | AGEs / 関節拘縮 / 関節包 / コラーゲン / 線維化 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度は、AGEs蓄積が関節拘縮発症・進行に及ぼす影響について検討した。 ラットの両膝関節にリボース(0.1ml、2.0 M)もしくは同量の生食水を2回/週投与した。8週間後、一部のラットは屠殺し、関節包のペントシジン測定をHPLCで行った。残りのラットには、右膝関節を140°屈曲位で3週間創外固定した。その後、筋性拘縮と関節性拘縮を区別するため、測定は膝屈筋群切断前後で膝伸展可動域(ROM)を測定した。関節組織を固定、脱灰し、パラフィン切片を作製した。コラーゲン線維を検出するためアルデヒドフクシンマッソンゴールドナー(AFMG)染色を行い、後方関節包を組織学的・形態定量学的に解析した。切片から後方関節包を採取し、total RNAを抽出、逆転写反応によりcDNAを作製し、線維化関連遺伝子(TGF-β1、COL1A1、COL3A1 mRNA)をリアルタイムPCRで測定した。 関節包ペントシジン量は、リボース群で生食群の9.2倍に増加した。筋切断前ROM(筋性要因と関節性要因を含む)は、非固定側及び固定側ともにリボース群と生食群の間に差がみられなかった。一方、筋切断後ROM(関節性要因)は、非固定側では両群間に差がなかったのに対し、固定側ではリボース群で生食群よりもROMが有意に減少した。TGF-β1 mRNAは、リボース投与や固定で変化しなかった。COL1A1 mRNAおよびCOL3A1 mRNAは、リボース群の固定側で非固定側のそれぞれ1.9倍、1.7倍に増加した。固定側同士の比較では、COL3A1 mRNAで生食群よりリボース群で有意に増加(1.5倍)した。AFMG染色によるコラーゲン量はリボース群の固定側で有意に増加した。 関節組織のAGEs蓄積は、関節拘縮を発症させなかったが、関節不動により、コラーゲン遺伝子発現促進を介して拘縮を増悪させる可能性が示された。
|
Research Products
(7 results)