2016 Fiscal Year Annual Research Report
Development of walking support system with the ankle controllable ankle foot orthosis and inspection by clinical evaluation
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26350677
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Research Institution | Bukkyo University |
Principal Investigator |
谷田 惣亮 佛教大学, 保健医療技術学部, 講師 (20584494)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菊池 武士 大分大学, 工学部, 准教授 (10372137)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 福祉用具・支援機器 / 制御型短下肢装具 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,(1)継手軸が調整可能な計測用短下肢装具を開発して歩行データを収集することで,(2)制御型短下肢装具の最適な足関節制御モデルを構築し,(3)有疾患者による臨床評価から装具および制御モデルの有効性を検証することにより下肢機能障害者の歩行改善を目指すことである. 平成28年度は,制御型短下肢装具の小型・軽量化を含めて負担の少ない装具の実現を図った.そのため,これまでの成果を応用し,弾性体内蔵型柔軟関節を有する簡易型装具としての足関節サポータの開発を行った.この足関節サポータはC型板ばねと円形エラストマの組み合わせで構成され,足関節背屈方向へは,C型板ばねの弾性力のみで柔軟に運動でき,底屈方向へは,C型板ばねの閉構造によって円形エラストマを締め付け,大きなトルクを発生させることで足関節の底背屈を制動するように設計した.また,矢状面内に固定された回転中心を持たないため,被験者の足関節軸の運動を妨げないという特徴を有する.足関節の制御については,フィードフォワードによる制御であるが,軽量化と簡素化を実現できるとともに,虚弱高齢者などより幅広い対象者に対して適用する事ができ,汎用性が高くなった. 研究期間全体を通じて,制御型短下肢装具とその制御機構を開発・改良した.結果,足関節部のMR流体ブレーキにより,歩行立脚初期において歩行速度に応じて足関節の底屈角速度を制御することで良好な歩行が可能となった.さらに,歩行速度に応じて制御パラメータを自動的に変化させる方法を考案した.有疾患者による臨床評価では,様々な歩行速度に応じた足関節の自動制御が可能となり,その有効性を立証した.また,最終年度において,より実用性の高い簡易装具としての足関節サポータを開発した.今後は,さらに改良を重ねるとともに,有疾患者や虚弱高齢者など歩行機能の低下した者に対して臨床評価を行っていく予定である.
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