2015 Fiscal Year Research-status Report
体育科ナショナルスタンダード策定のための概念的記述による指導内容可視化の検討
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26350738
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Research Institution | National Institute for Educational Policy Research |
Principal Investigator |
今関 豊一 国立教育政策研究所, 教育課程研究センター基礎研究部, 部長 (30353410)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福ヶ迫 善彦 流通経済大学, スポーツ健康科学部, 准教授 (20398655)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 体育科指導内容 / 概念的記述 / 動きの記述 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度は、研究課題Ⅰとして作成した、「動き」で記述した概念的知識と手続的知識を基に、バスケットボール単元の単元計画作成の段階から授業づくりに介入し、事前に学習内容を明確にした授業、教材開発を目指した。これをもとに小学校及び中学校の協力員教員に授業を実践してもらいデータを収録した。 研究課題Ⅱとして、指導内容の妥当性検証のために、平成28年度に向けて介入した授業について、教師のフィードバック、授業の構成をデータ化した。さらに、介入後のゴール型球技(バスケットボール)の指導内容整理表試案を小学校・中学校・高等学校の一覧として整理しつつある。これをもとに、小学校低学年から中学校まで9年間のゴール型球技の運動に着目して、試案に基づく検証授業を行うための準備に着手した。 指導内容の国際的な動向については、2015AIESEP(スペイン・マドリッド開催)及びカリフォルニア州サンディエゴ大学で情報収集を行った。 共同研究者として、福ヶ迫善彦(流通経済大学)を依頼した。連携研究者として、荻原朋子(順天堂大学)、吉野聡(茨城大学)、柴田一浩(流通経済大学)、大津展子(茨城大学)、長谷川悦司(筑波大学)とした。また、実験校として、中学校は愛知県半田市立半田中学校、常滑市立青海中学校、小学校は熊本県菊池市立菊池北小学校、隈府小学校、花房小学校で協力が得られデータ収録・収集を行った。これらの学校及び協力員には、平成28年度に向けて継続的な協力を依頼するとともに、中学校、小学校ともに茨城県龍ケ崎市において新たな実験校を打診中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
中学校体育分野運動領域の全領域を網羅する指導内容(学習内容)のリストをもとに、一部の領域において介入研究に着手できたことは、大きな前進と考える。知識の記述について整理することが課題。 諸外国の情報収集は2015AIESEP(2015.7.7~12スペイン・マドリッド)、カリフォルニア州サンディエゴ大学で行った。
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Strategy for Future Research Activity |
検証データ収集の可能な中学校及び小学校を中心に、指導内容(学習内容)可視化に取り組む必要がある。 実験校として協力の得られる学校が限られているものの、データ収集の学年を小学校高学年と中学校の他に、小学校低学年にも広げた。義務教育の9年間を見通そうとするとき、避けられないと判断した。現在、協力の得られている学校を中心に、一部、拡大しながら今後は進めていきたい。
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Causes of Carryover |
平成27年度は、中学校保健体育科の体育分野に示された運動のうち、バスケットボール単元を中心に介入研究により実証データを収集した。また、中学校への内容の接続を意識して小学校低学年にも広げてバスケットボールについてもデータ収集を行った。研究の遂行上、平成28年度に新たに行うべきことが出てきた。平成28年度は、小学校低学年において、ゴール型バスケットボール単元の授業づくりに介入して、データ収集を行うことやそのための準備の打合せが必要になった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成28年度は、指導内容の作成に関連して小学校低学年も加えて現場に介入研究を行う。概念記述に基づく単元計画の作成、授業づくり、授業実践により実証的に調査分析し検証を行っていくために、新たに、授業実践に入る前に、3回程度、各実験校を訪問する回数を増やす。これによって、単元計画及び授業展開を構築し、それに基づく検証授業を行う。
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Research Products
(3 results)