2015 Fiscal Year Research-status Report
児童の学力、体力、身体組成の向上に寄与する生活習慣と活動量を解明するコホート研究
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26350844
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
峰松 和夫 長崎大学, 教育学部, 准教授 (60622644)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飛奈 卓郎 長崎県立大学, 看護栄養学部, 講師 (60509678)
冨田 洋之 順天堂大学, スポーツ健康科学部, 助教 (90570010)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 児童 / 生活習慣 / 身体活動量 / 学力 / 体力 / 体格 / メンタル / 疫学研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度(平成26年度)は、児童の生活習慣、身体活動量、学力、体力、メンタル、それに食を含めた生活習慣を横断的に評価した。今年度(平成27年度)は、前年と同じ児童を対象として同時期・同評価項目で横断的かつ縦断的に評価した。前年度は調査に参加したが今年度は参加したくない児童、前年度調査に参加しなかったが今年度は参加したい児童、また転入児童への対応など本調査の前には対象小学校の教職員の協力の下インフォームドコンセントと同意書の確認を調査予定の全児童とその保護者に対して行った。結果として、今年度は学年がひとつあがったことによる体格と体力の向上は認められたものの生活習慣と身体活動量において下記の変化が認められた。前年と比較すると睡眠時間は男女で短くなり身体活動量は低下しストレス度は増加していた。しかしながら、この1年間でクラブ活動への参加した児童においてはメンタルヘルスが改善する結果が男女で認められている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初の計画とおり、平成26年度は横断研究、平成27年度は横断研究プラス縦断研究が行われている。研究ありきの姿勢でなく、得られた各児童のデータは解析し、コメントをくわえたうえで児童およびその保護者へ返却しフィードバックもはかれた。研究としてのデータは個別でなく全体のトレンドを見出すために集団で解析していく。進捗は極めて順調である。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度の横断的データと平成27年度の横断的・縦断的データを総合的に解析していく。これまでは欠損値や異常値の確認を行いながら単純な年度差(年度比較)であったが、これからは平成26年度のデータをもとに学力および体力に影響する生活習慣要因を重回帰分析から明らかにする。コホート研究であるので重回帰分析から導かれた学力および体力に影響する生活習慣要因への曝露の有無による相対危険度と寄与危険度を平成27年度のデータから解析して評価する。平成26年度と27年度に集計されたデータをコホートデータとして構築することで、学力と体力に影響を与える要因を多元配置分散分析と共分散構造分析から特定し、ROC解析で学力および体力を向上させる活動量(歩数/日、METs/週)を評価していく。
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Causes of Carryover |
来年度は最終年度にあたる。これまで取られたデータを解析するための専用ソフトと冊子の購入と最終報告書の作成・発注・印刷・送付等の費用が見込まれるため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
既存のパソコンで使用する解析ための統計ソフトとこれを操作・解説する冊子の購入を予定している。また、最終年度であるため報告書作成・印刷が計画されている。
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