2014 Fiscal Year Research-status Report
運動強度・時間・脱水量と血栓形成発生機序の関連性およびそれに及ぼす老化の影響
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26350900
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
石指 宏通 奈良県立医科大学, 医学部, 准教授 (50260807)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 芳光 大阪国際大学, 人間科学部, 教授 (70144566)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 運動強度 / 運動時間 / 脱水量 / 血栓形成 / フォンビルブランド因子 / 高齢者 / 若年成人 |
Outline of Annual Research Achievements |
スポーツ活動時にみられる血栓形成に影響を及ぼす因子を定量する目的で、異なる運動強度・運動時間と血栓形成関連因子(VWF/ADAMTS13)との関連性について検討を行った。すなわち健常な男子大学生8名を対象に自転車エルゴメーターを用いた2種類の運動強度(40%・55%VO2max)設定した。各運動強度について、15分・30分・60分間ペダル運動を負荷し、その前後の血栓形成関連因子の測定を行った。 低強度である40%VO2max時のVWF抗原量の経時的変化は、運動開始15分では変化がみられず、30分後に増加する傾向がみられた。また、その増加は30分以降で変化はみられず、60分後もほぼ同値であった(運動前・15分・30分・60分: 86.3±18.8%・89.8±21.0%・110.8±17.7%・114.2±20.1%)。それに対して、中強度の55%VO2max時のVWF抗原量の変化は早期に始まり、開始15分後にはすでに増加がみられ、その後、時間経過とともに増加していく傾向がみられた。いずれの時間においても、低強度に比して高値を示し、運動開始15分値で、低強度運動時の60分値を上回る結果であった(84.9±17.7%・136±22.6%・146.1±19.5%・158.8±16.3%)。これらの結果は、運動時にみられるVWF抗原量の増加は運動時間よりも運動強度に影響していることを示唆しているように考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初各運動強度(低・中・高強度)での60分間の運動を負荷し、採血回数4回(0・15・30・60分)と設定していたが、被験者の採血に対する負担を軽減し、運動中の採血回数を減らした。そのため各運動強度で異なる時間の条件設定が必要となり、かつ十分な期間を開けて実験を組み直ししため、一部の実験が翌年度に繰り越しとなった。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度以降は、これまでに実施した低・中強度運動時にみられた血栓形成関連因子の経時的変化に加え、高強度運動時の変化を明らかにすることで、VWFが著増する強度閾値、並びに時間閾値を明確にする。これらの実験で得られた条件から運動強度・時間を設定し、異なる環境条件下(10℃・35℃)で同一被験者に負荷し、発汗による脱水との関連性を検討する。また、中高年者を対象として老化との関連性について検討を加えていく。
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Causes of Carryover |
当初、3段階の運動強度(低・中・高強度)を設定していたが、被験者の負担軽減のため高強度運動については次年度実施となったため、その予定分の経費を繰り越しした。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度は、繰り越し分の経費を用いて、高強度運動時の実験を追加し、強度閾値・時間閾値を明らかにしたうえで、予定通り、脱水との関連性について検討を加えていく。
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