2015 Fiscal Year Research-status Report
複合的設置形態の保育施設における建築環境計画に関する研究
Project/Area Number |
26350925
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
田中 稲子 横浜国立大学, 都市イノベーション研究院, 准教授 (60345949)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三輪 律江 横浜市立大学, 総合科学部, 准教授 (00397085)
古賀 誉章 宇都宮大学, 学内共同利用施設等, 准教授 (40514328)
松橋 圭子 鎌倉女子大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (50710745)
船場 ひさお フェリス女学院大学, 音楽学部, 講師 (60511235)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 保育施設 / 複合型 / 音環境 / 温熱環境 / 空気環境 / 乳幼児 |
Outline of Annual Research Achievements |
①横浜市内で平成23年4月以降に開所した公的な位置づけの保育施設のうち、複合型施設を抽出し音環境の観点から平面の分析から3つに類型化できることを示した。さらに、幹線道路との近接状況から3つの複合型保育施設と、比較対象のための生活道路に近接する保育施設を抽出し、計4施設において乳幼児の生活スケジュールに沿った室内外の音環境の実測調査を中間期に行った。これによって、幹線道路に近接する施設屋外では、LAeqで約70dBの高い値が観測されると共に、窓の開放によって車両交通の影響による低周波音の影響が観測された。これらの分析結果から、施設の敷地選定や平面計画に対する課題と対策を整理した。 ②複合型保育施設の乳幼児を対象として、冬季において唾液アミラーゼ調査と温熱環境・空気環境・音環境の実測調査を行った。対象は繁華街の商業ビルにおける保育施設および、住宅街における福祉施設と併用の保育施設の2件とした。現在分析中であるが、集計結果からは唾液アミラーゼ値は個人差が大きいこと、園外活動時に唾液アミラーゼ値が下がる傾向がみられた。今後、建築環境要素との関係分析を進める。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
音環境調査については、中間季の実測データが得られ計画的な配慮事項が整理できたことから、昨年度の成果と合わせ、各建築環境要素の観点から計画的な課題整理ができつつあるため、ほぼ順調に研究は進んでいるものと考える。
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Strategy for Future Research Activity |
唾液アミラーゼ調査結果の分析および保育施設の建築環境について追加調査を行うとともに、室内環境の基準や立地の制度的な課題を整理する。その上で総括として、複合型保育施設の建築環境計画的な課題の整理を行う。
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Causes of Carryover |
研究分担者1名が年度途中に異動したことから、会計手続きやその分担研究の遂行が一部予定委通りに行われなかったため。また、研究代表者および研究分担者の学会等の発表は1つの学会において複数の発表があることから、別件発表の費用で出張費等が執行されたことも理由として考えられる。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
成果の取りまとめに向けて、学会発表・投稿等もあることから、予定通りに遂行するよう数ヶ月ごとに研究分担者に通知をすることとする。
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