2016 Fiscal Year Annual Research Report
Built environment planning on day nursery in complex building
Project/Area Number |
26350925
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
田中 稲子 横浜国立大学, 大学院都市イノベーション研究院, 准教授 (60345949)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三輪 律江 横浜市立大学, 国際総合科学部(八景キャンパス), 准教授 (00397085)
古賀 誉章 宇都宮大学, 地域デザイン科学部, 准教授 (40514328)
松橋 圭子 鎌倉女子大学, 児童学部, 准教授 (50710745)
船場 ひさお フェリス女学院大学, 音楽学部, 講師 (60511235) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 保育施設 / 複合型 / 音環境 / 温熱環境 / 空気環境 / 乳幼児 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度,3つに類型化された複合型保育施設の平面形態について,初年度の調査回答施設に多くみられたオープン型と部屋型の施設で,幹線道路沿いの保育施設2園を対象に,建築環境の違いや乳幼児への生理反応への影響を引き続き分析した。建築環境要素として騒音レベルおよび気温,湿度,二酸化炭素濃度を同時に測定したが,成人の唾液アミラーゼと暑熱ストレスに関する既往研究(張・田村,2014)に着目して,温湿度と0歳児クラス(X園:7名・4日間,Y園:9名・6日間)の保育活動別の唾液アミラーゼ値の関係性について,詳細に分析を行った。保育施設に滞在中の唾液アミラーゼ値は,成人の既往研究の値よりも変動幅が大きい被験者が少なくない数で認められたことから,相対値を用いて分析した。その結果,保育活動別の値の違いは見られたものの,t検定を行ったところ施設による有意な差は認められなかった。一方で,室内および屋外の保育活動別にみると屋外の方が有意に唾液アミラーゼの相対値が低いことが分かった。実測が秋から初冬にかけて行われており,寒暖差によるものか,屋外の別要因によるものかは検討の余地がある。また,温湿度および活動量(成人のMet値から設定)と同相対値の重回帰分析を行った結果,決定係数は低いものの,温湿度との相関が認められた。園外活動空間の違いが相対値に及ぼす影響については課題が残っている。 また,これまでの建築環境(音,温熱,空気)の測定結果と,複合型施設の建築的・保育施策上の制約条件を整理し,建築環境の実態と計画上の課題を整理してまとめとした。
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