2014 Fiscal Year Research-status Report
脳情報学に基づく体系的な脳研究の支援を実現するデータブレインの構築
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26350994
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Research Institution | Maebashi Institute of Technology |
Principal Investigator |
鍾 寧 前橋工科大学, 工学部, 教授 (70284263)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今村 一之 前橋工科大学, 工学部, 教授 (30203326)
大島 宗哲 育英短期大学, その他部局等, 准教授 (80554162)
本村 信一 前橋工科大学, 工学部, 講師 (10737472)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 脳情報学 / ビッグデータ / セマンティック・ウェブ / オントロジ / データブレイン |
Outline of Annual Research Achievements |
人間の脳における高次認知機能の概念モデルについて研究を行い、概念ビューの構築を行った。 概念ビューは、分析の対象となる脳機能、関連のある基本的な要素機能、関連のある他の高次認知機能の3つを示す。本ビューを用いることで人間の高次脳認知機能を体系化する。体系化された概念を基にOWL(Web Ontology Language)の形式によって機能次元を構築した。機能次元は、脳情報学の方法論を構成するステップの一つである「脳科学の複雑な問題に対する体系的な研究」をテーマとし、人間の脳が持つ高次認知機能とそれらの関係を示す。 人間の高次脳認知機能を解明しウェブ・インテリジェンス技術により応用するために、推論や問題解決等を対象とした認知実験を行った。推論に関しては、本実験の結果をもとに、演繹推論、常識推論、帰納推論、類推といった、異なる推論に関しての実験を行った。また、これらの様々な実験プランを体系的に管理するため、実験次元を構築した。実験次元は、脳情報学の方法論を構成するステップの一つである「体系的な認知実験のデザイン・実施」をテーマとし、実験の設計や特徴、実験環境といった多様なデータを格納し、実験毎に関連づけて蓄積する。 データブレインを構築する4つの次元のうち2つを構築し、データブレイン実装へと歩を進めることができた。また、高次認知機能を対象とした認知実験を行うことにより、データブレインの重要な構成要素の一つである脳ビッグデータの充実へと繋がった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
データブレインを構築する4つの次元のうち、機能次元と実験次元を構築し、残りのデータ次元と分析次元を構築する足がかりを得た。また、高次認知機能を対象とした認知実験を行うことにより、データブレインの重要な構成要素の一つである脳ビッグデータの充実へと繋がっている。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、概念ビューによる人間の脳における高次認知機能の表現、それに関する認知実験を行う。また、未構築であるデータ次元と分析次元を構築し、構築した4つの次元をもとにデータブレインのプロトタイプを構築し、実データに対して適用し、データブレインの有用性評価を行い、実用化に向けて発展させる。データ次元ではfMRI/EEGなどの様々な形式の人間の脳データを蓄積する。また、分析を支援するために、情報の粒度を変えたデータや視点の異なるデータ、スキーマを変えたデータなどを体系的に保存し提供することが求められる。そのため、同じ実験のデータであっても、異なる形式でのデータが多く保存されることになる。様々なデータを適切に関連づけ保存し、データ間の関連性を分析するために、データ本体にメタデータとしてData Provenancesを付与する。Data Provenancesは、OWL・RDFを利用して表現し、データ本体と関連づけて保存する。データ本体はデータグリッド上に配置し、必要に応じて分析ツールにより問い合わされ、参照される。 分析次元は、BI方法論に基づき、体系的にデータを分析し、シミュレーションを行うための様々な分析ツール群を管理する。中でも、h)において分析プランを自動生成するために必要なツールに関する情報や関連性を体系づけて管理することを念頭において、マイニングと推論を統合し、多面的分析を踏まえて分析に必要なツールのエージェント化を行う。
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Causes of Carryover |
予定通りに使用しようとしたが、やむを得ず少額の剰余金が発生した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
人件費に割り当てる予定である。
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Research Products
(12 results)
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[Journal Article] WaaS: Wisdom as a Service2014
Author(s)
Jianhui Chen, Jianhua Ma, Ning Zhong, Yiyu Yao, Jiming Liu, Runhe Huang, Wenbin Li, Zhisheng Huang, Yang Gao, Jianping Cao
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Journal Title
IEEE Intelligent Systems
Volume: 29
Pages: 40-47
DOI
Peer Reviewed
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